普段猫たちとの暮らしを書いている40歳半ばになるフニャコです。
【前回】血を流して帰ってきた猫の姿が忘れられない...あの時、完全室内飼いにしていれば/フニャコ
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コロナ禍でマスク生活が当たり前となった現在、歯科矯正をする人が増えているそうですが...。
私もその一人で、現在ワイヤーでの歯科矯正中です。
この歳になって歯科矯正を始めたきっかけ、費用や痛みなど感じた体験談を書きたいと思います。
私が歯科矯正に興味を持ったきっかけは、娘が一足先に始めた矯正です。
どれぐらいの痛みなのだろう、どのような食事を作ったら良いのだろう、どういう経過を辿るのだろうと詳しく調べていると、自分が歯科矯正についてあまりに無知だったことを実感しました。
歯並びを良くするだけなく噛み合わせの重要さ、少しでも長く自分の歯を長く使うことが出来るよう虫歯や歯周病にかかりづらくするために...といった様々な理由があるそうです。
そして驚いたのは50代、60代でもされている方がいて、「私の歳だと歯科矯正なんて無関係」と思っていた印象が変わりました。
私は歯並び自体はそこそこ良い方だったのですが年齢を重ねていくうちに、歯が凸凹してきたのと、上顎が出ているため前歯が下の歯と噛み合わないのが気になっていました。
口を閉じるときに「ん!」と口元に力を入れなくては閉じづらい口元が、口呼吸が治るかもしれない...。
そして自分の歯を少しでも残すために私も受けたいと思うようになりました。
しかし! 何より気になるのは費用です。
ほのかに芽生えた矯正への憧れをばっさり打ち消す「保険が適用されない費用」という現実。
昔から私は矯正にかかる費用は『100万円』という漠然としたイメージがありました。
歯医者さんや治療内容によると思いますが、それはあながち間違いではないと思います。
娘が通う矯正歯科の料金は金属のブラケットを使用すると税込で50万円弱。
最初の検査や月々の調整(5500円)を合わせても、治療終了した人がかかった費用はトータルでだいたい65万円でした。
病院によっては別料金となるアンカースクリュー(歯を移動させるための土台となる医療用ねじ)や、ワイヤー矯正が終了した後に保定する装置の料金も込みです。
あれ...?なんとか頑張れば私も受けられるのでは...?
「ひとり100万円」であれば選択肢はありませんでしたが、装置の料金に家族割引もあり思い切って受けることになりました。
娘が私の「将来の歯の健康のために良いと思う」と後押ししてくれたのも大きな要因です。
大人の場合、歯や歯茎の状態などが悪くて受けられない場合があるようです。
私は治療済みの歯がとても多いのですがほとんど神経も残っており、検査の結果、私も受けられることが分かりました。
私は上の歯の前から4番目の歯を左右で2本、下の歯は2番目の歯がもともと1本欠損しているため銀歯の治療をしていた5番目の歯を1本、合計3本抜歯をし、その後上にアンカースクリューを2本埋めてからブラケットを装着するという方針になりました。
まず抜歯!
歯並びを良くするための抜歯ですがやはり健康な歯を抜くというのは少しためらいがありました。
そして何より怖い...。
数カ月先輩となる娘の話を聞きながら心を整えます。
上、上、下の順に2週間置きに抜歯することになりました。
抜歯後もいつもと変わらない様子で過ごしていた娘とは裏腹に、抜歯の前日から恐怖で動悸や不整脈が出る始末。
脇汗ダラダラです。抜歯はかかりつけの歯医者さんで行いました。
当日、男の先生がかなりの力を込めてガッチリ健康な歯をメキメキいわせながらの抜歯の恐怖。
「メキメキメキメキ...バリッ!!」という感じです。
麻酔をしているので痛みはありませんが、メキメキの感覚はバッチリあり、ただただ怖いです。
矯正をして歯の寿命を延ばそうとしている私ですが、恐怖で私の寿命が縮んだ気がします。
しかし、経験すると少し恐怖が薄らぐようで、2本目は1本目ほどの恐怖は無く、3本目に至っては上より抜きやすいそうですが、抜くのに1分もかからず、「えっもう終わったの!?」というレベルでした。
3本抜歯した後は抜歯マスターになった気分でした。
抜歯後の痛みはかなりつらかったですが、恐怖の抜歯は終わっていたので鎮痛剤で乗り切れました。
抜歯が終わったら矯正歯科でアンカースクリューを埋め込みます。
こちらも麻酔をしてネジを埋め込みます。
麻酔をしたら無敵気分なのですが、麻酔がまず嫌いでドキドキが止まりません。
誰が見てもネジに間違いない、アンカースクリューの埋め方も、やはりネジを埋め込む作業と同じです。
電動ドライバーのような機器で埋め込みます。
抜歯に次ぐ恐怖でしたがこちらも痛みなく終了。
気分はフランケンシュタインです。
そうしてようやくブラケットの装着です。
「歯列矯正をしよう!」と門を叩き、装置の装着までがとても長く感じます。
装置が付いたときは煩わしさよりも、やっとはじまるという嬉しさが一番でした。
矯正で気になるのは食事。
固いものはNGですが、そもそも歯で噛み切るという動作が厳しいです。
ワイヤーが外れてしまう可能性もあるのでせんべいやガムなどはNG。
肉類は細かくカットをしているとなんとか食べられました。
とにかく「噛み切る」のが無理。
痛いし、装置に影響ありそうで怖いです。
意外だったのはパン。
柔らかいイメージがあったので適していると思っていたのですが、「噛み切る」動作が必要なので結構曲者です。
噛み切らなくて良い蒸しパンは大丈夫です。
麺類は柔らかそうで食べやすそう...と思っていたのですが、装置に絡まる絡まる!!
体感で食べた半分ぐらい挟まってるのでは...?と思うほどです。
食べてみないと食べやすさって案外分からないものですね。
そんな風に食べるのに苦労するので当然歯磨きにも苦労します。
初めて歯磨きをした日は、こんなにもいろんな種類の歯ブラシで鏡の前で悪戦苦闘するのかと絶望しました。
しかし、毎日の歯磨き、食べ物が挟まる場所もだいたい決まっていて、コツも掴めてくるのでだんだんと慣れてきます。
月々のワイヤーの調整も痛くて全身に力が入り、心の中ではワーワー叫んでいますが、通うたびに歯並びが良くなるという気持ちで、とても嬉しく通っています。
まだ治療途中ですが、矯正前歯の写真を見ると「こんなに歯並びが悪かったっけ!?」とびっくりするくらい変わってきています。
歯の動きは緩やかで、若い娘のようなスピードでは動きませんが、それでも矯正をはじめて良かったと思います。
今後が楽しみです。
思ったよりも安かったので始めたというのがきっかけのひとつにありますが、矯正は先生によって仕上がりがかなり違ってくるようです。
矯正歯科を決めるにあたって料金は考慮する一因になりますが、安いからという理由だけで決めてしまい治療を終了したときに後悔が残ることも...。
カウンセリングなどをいくつか受けて熟考を重ねて決めることをお勧めします。
矯正歯科選びは一番重要だと思いました。
※本記事は、すべて個人の体験に基づくもので、効果などを保証するものではありません。医療情報等は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
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