<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ズッキーニ
性別:女
年齢:48
プロフィール:結婚を機に田舎に移り住み、家庭菜園と言うには広すぎる畑で野菜を育てています。夫婦二人と猫二匹の生活です。
40代に入って調子が良くない日が増えてきました。頭痛や肩こりに悩まされたり、眠りが浅く疲れが抜けない日々をなんとかやり過ごして数年、ある日それがやってきました。「ギックリ腰」です。今回は私がギックリ腰になったときの体験をお話ししたいと思います。
その日は1月の寒い週末で、朝食で使ったお皿を洗っていました。そして咳を「ゴホッ」とした次の瞬間、腰に「グキッ」っと衝撃が走ったのです。痛いと言うよりは、咳の衝撃を腰骨が直に受けて、無理やり腰が「カクッ」と曲げられたような感じ。初めての感覚でした。カクッと腰が折れた私はそのまま立っていられずに、その場にヘナヘナと崩れ落ちました。
寒い台所の床にうつ伏せ状態の私。自分の状況がわからず起き上がろうとするとその瞬間「ズキズキズキーン」と腰に走る痛みの強さにびっくりしました。一人では絶対起き上がれないと思った私は、イヤホンで映画を観ていた夫に助けを求めることに。しかし声を出すと腰に痛みが走るので、大きな声を出せません。手を振って注意を引こうとするも腰に力が入って痛いので、小さい動きでしか振れませんでした。なんとか手で床をバタバタ叩き、やっと夫に気づいてもらえました。
さっきまでお皿を洗っていた妻が床に倒れているのをみて「どうした、どうした」と駆け寄ってきた夫。突然の痛みにパニックになっていましたが、やっと少し落ち着き理解しました。これはギックリ腰なんだと。
どうもギックリ腰になったと夫に伝えると、夫は倒れた私を助け起こそうとしてくれるのですが、上体を起こす動きがことごとく痛いので、痛い痛いと呻く私。どう助ければいいのか戸惑う夫。夫は冷静な声で「どの動きが痛くない?」と聞いてくれ、どの方向になら動くのかを確かめてみると這う動きならなんとかいけそうとわかりました。ちょっとずつ這って、いつもは5〜6歩でたどり着くソファーに移動しました。
抱えてもらってやっとソファーベッドに横たわった私。寝返りはおろか、自力で起き上がれない状況に絶望しました。夫に鎮痛剤の湿布やサポーターを買いに行ってもらう間、仰向けに寝たまま、スマートフォンでギックリ腰の検索。するとギックリ腰は治るまでしばらくかかるのだそう......。
しかし、寝たままでは生活もままなりません。ですので、自力でどこまで動けるかを検証してみようと思った私は、ソファーでなんとかうつ伏せになり、そのままズルッと床におりたら這って移動をしてみました。階段を使うとなんと立ち上がることができたので、一段一段手をついてソロソロと上体を起こしていきました。どの体勢が腰に力が入って痛いのかを学びながら動いたのですが、どうやら腰に負担がかからないのは「真っ直ぐの姿勢」。ただ、真っ直ぐな姿勢のまま座ったり立ったりはできず、真っ直ぐにしているだけならOKという状態です。人間動くときは腰のお世話になっているんだなと痛感しました。
それから一週間、真っ直ぐな姿勢を保ち続けたところ、普段猫背だった私がとても姿勢の良い人に。人間、痛みから学ぶのですね......。今は血行を良くするなど健康に注意して、調子が良くない日はしっかり休むようにしています。
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