<この体験記を書いた人>
ペンネーム:梅の実
性別:女
年齢:49
プロフィール:高校の頃ジャンクフードを食べすぎた反省から、甘いものを食べたくなったら果物を食べたり健康志向に。
先日、同世代(48歳)友人の娘さん(18歳)から猛勉強の末希望していた大学に合格したという話を聞いていた時のことです。
「大学に入ったら念願のアルバイトが出来て、お父さんお母さんの意見を気にせずに好きなものが買える~!」
大学生になって、楽しみにしていることを話してくれました。
それを聞いて、自分の人生初のアルバイトの事を思い出した私。
私が生まれて初めてバイトしたのは、九州に住んでいた高校生の時、もう30数年前のことです。
近所のファミリーレストランで始めたアルバイトの時給は、今よりもずっと安い460円スタートでした。
アルバイトを始めることに両親は反対しませんでしたが、その分毎月もらっていたお小遣いの額が激減。
しかし私は自分で稼いだお金で、文句も言われずに好きな物が買える! という嬉しさでいっぱいでした。
お小遣いが減っても気にせず、むしろ無駄遣いをしないように気を付けて、少しずつアルバイト代を貯めたのです。
アルバイト代で買いたかった、両親に文句を言われずに買いたかったもの...。
それは、我が家では決して買ってくれることがなかったいわゆるジャンクフード!
ポテトチップス、チョコレート、コーラなど。
友だちの家に遊びにいったら食べられる、私にとっての憧れの食べものを、ずっと自分で買いたかったのです。
今思えば、両親は成長期だった私の体の事を心配して、ジャンクフードを買い与えてくれなかったのでしょう。
しかし、その頃の私がそんな両親の思いを知るはずもなく「よその家では食べられるのに、なんでうちはダメなの!?」とずっとイライラしていました。
そしてアルバイトを始めて、ついに初めてのお給料日がきました。
学業の傍ら少しの時間しかアルバイトできないので、もらったのは確かほんの1万円ちょっとだったと思います。
ですが本当に嬉しかったです。
嬉しくてアルバイト代をもらったその足ですぐにコンビニへ向かい、念願のポテトチップスやコーラを買いました。
家に帰って晩ごはんも食べず、それらを一気に食べたことを覚えています。
本当に美味しい...と、「その時」は思いました。
ですが、その後、自分のアルバイト代で念願のジャンクフードを買って食べた私は、テンションがおかしくなってしまいました。
量の加減が分からなくて、その後毎日のようにジャンクフードを食べるようになったのです。
毎日ポテトチップス1袋とコーラ1リットル、チョコレートもむしゃむしゃと食べていました。
今思い出すだけで気持ちが悪くなってしまうような状況...どう考えても過剰摂取ですよね。
そして1カ月も経った頃、それまでニキビとは無縁だった私の顔じゅうにニキビができてしまったのです。
生まれて初めて顔じゅうにニキビができて、ショックで鏡を見ることも家族に家の中で顔を合わすことさえも嫌になってしまった私。
結果、1週間以上学校とアルバイトを休んでしまったのです。
両親はその間、私を怒ったりはしませんでしたが「もうお菓子とかコーラはやめなさい」とだけ、言いました。
言われなくともぴたりと止めたら、しばらくしてニキビは完治。
もう二度とジャンクフードは食べない! とまで思いました。
そして、両親の優しさに気付き、学校はさておき、アルバイトを休んで迷惑をかけたことも猛反省したのでした。
...ということを思い出したので、Aちゃんと一緒にお菓子を食べていた手が止まり、Aちゃんにそのことを話しました。
「それはちょっとやりすぎ食べすぎだよ! ほどほどなら大丈夫!」
Aちゃんはそう言っていましたが...くれぐれも気を付けてね!
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