<この体験記を書いた人>
ペンネーム:みかん
性別:女
年齢:44
プロフィール:梅雨入りし洗濯物が臭ってしまい気分が憂鬱です。
44歳のおばさんになったとはいえ、まだまだ押しに弱い私。
譲れないところは絶対に譲りませんが、家具の色で夫(44歳)と意見が違うときに「俺は絶対こっちが良いと思う」と言われたら「まぁいいか」となります。
旅行で泊まりたい宿も夫や子ども(高校生)の意見を受け入れてしまいがちです。
押しに弱いのは昔からで、今よりワーママの正社員が少なかった18年ほど前のことです。
育児休暇明けの先輩社員Aさん(30代)が私の部署に異動になり、一緒に働くことになりました。
Aさんは明るく気さくで良い人なのですが、とにかく仕事を押しつけられました。
時短勤務で一時間半早く勤務終了になるのですが、納品日や数字の確定作業など、事務職として一番大切な仕事を、Aさんは終わらせることができないときがしばしばありました。
そんなときAさんは、終わっていない仕事を全て私に「これお願い!」と押しつけてきます。
自分の仕事もある中で、Aさんから頼まれる仕事量のボリュームはなかなかのものです。
「いや、私もまだあるんで...」と言ってみたこともありましたが無駄でした。
「じゃあやれるところまでやって、ダメならデスクにおいておいて! 明日処理するから!」と言って足早にカバンを持って去っていきます。
自分だけの仕事なら残業が一時間程度で済むものの、Aさんの仕事をやるために、さらに2~3時間残業し、帰りが21時を過ぎることもありました。
同じ部署に、私とAさんを除いて4人の事務職がいましたが、年下が私なので頼みやすかったのでしょう。
私も先輩にお願いするわけにもいかずいつも引き受けていました。
上司も、私がAさんの分まで作業することで仕事が回っているので、そのままで良いと判断していたらしく、フォローも何もしてくれませんでした。
さらに参ったのは取引先の担当を分けるとなったときです。
Aさんから「上司に私の分の担当も引き受けるって言って、お願い」と頼まれました。
「今でさえいっぱいいっぱいなのできません」
「一つでも二つでも良いから! 私ができなくて帰る前に頼まれるよりも、最初から自分が担当している方がわかりやすくてよいでしょ?」
どう考えてもAさんの都合しか考えていない理屈を言われても、納得してしまう自分がいました。
心の中はモヤモヤですが、結局、私はAさんに言われるまま仕事を引き受けました。
おかげでAさんの担当量は減り、私への仕事丸投げは減りましたが、仕事量は増えました。
Aさんの感謝のセリフは「いつかあなたが子ども産んだときは全力でサポートするから!」です。
結局Aさんは時短勤務中に2人目を妊娠し、その後育休に。
私は結婚し退社したため、恩を返してもらうことはありませんでした。
子どもがいる今、Aさんの仕事に対する気持ちが良くわかるようになりました。
仕事より子どもが大切ですし、子育てをしながら仕事をすることがとても大変だと身をもって感じています。
しかし、今18年前にタイムスリップしたならば、怯まずに断ります。
上司にも声を上げます。
押しの弱さを利用されるのはやはり嫌です。
今はこの押しの弱さを利用する人が周りにはいませんが、いつ現れるかわかりません。
二の舞にならないように、強くならねばと思います。
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