<この体験記を書いた人>
ペンネーム:gaspal
性別:女性
年齢:42
プロフィール:私(42歳)、夫(53歳)、小学5年生の息子、の3人暮らし。共働き家庭です。
義母(82歳)は遠方で一人暮らしをしています。
コロナ禍の2020年に認知症を発症してしまい、2022年のお盆に我が家が久しぶりに帰省した際には、私の夫(53歳)、義兄(54歳)、義母の妹(81歳)などで義母の今後について話し合いました。
雪国で病院もスーパーもなく、現在の義母は3分前のことも記憶できません。
長年かかりつけ医師のすすめもあり、2022年の冬には老人ホームへ入居してもらう、これが家族みんなが悩んだ末に出した結論でした。
しかし10月初め、義母宅の近所に住む、義母の遠縁女性(70代前半、Cさん)から我が家に電話がありました。
義母宅から数キロ離れたところを一人で歩いている義母をCさんが偶然見かけ、声をかけたそうです。
義母は郵便局からの「不在郵便票」だけを持ち、さらに数キロ先の郵便局まで歩いて受け取りに行こうとしていたところで、Cさんと偶然に会ったのでした。
Cさんは義母と50年以上の付き合いです。
我が家が義母宅に帰省した際には、必ずCさん宅にもあいさつに寄るので、家族ぐるみで仲好し。
Cさんは義母を心配して、うちに電話をしたということでした。
Cさんは「一人暮らしは無理と近所でも言ってるのよ」と、とても義母を心配していました。
夫がCさんに、冬前には施設入所の予定と説明をしました。
また後日、義実家から車で1時間ほどのところに住み、義母を毎週末に訪ねてくれる義兄もCさん宅を訪れ、施設入所など今後の予定を詳しく話したそうです。
ただ、Cさんの亡くなったお母様も認知症だったそうで「施設入所した途端、認知症が驚くほど進行した。施設入所をいまでも後悔している」と義兄に話したらしいのです。
確かに義母は、義実家の田舎の風景が大好きで、口癖は「この景色と自然と結婚したようなものよ」でした。
義父が他界して15年以上たっても言い続けています。
義母が入居候補の老人ホームは、新築マンションのように綺麗です。
でも、窓から見える景色は、空と階下の豆粒のような人々と高層マンションばかり。
余計に義母が混乱して認知症が進むのではないか、という懸念もあります。
でも、もはや一人暮らしが難しい義母にとっては、施設は「常に人の目がある」という点では安全な場所です。
この前のお盆で会ったときに「最近忘れっぽいのよ。でもこの田舎が好きで私はずっと一人でもここにいたい」と私に話した義母。
ヘルパーさんなど最大限利用して、義実家で義母が暮らす方法を見出せれば良いのですが...なかなかその方法が見つからず難しい問題です。
「義母にとって何がよいか」と一度は施設入所を決断した皆が悩んでいます。
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