一生の宝物。職業訓練校でホームヘルパー1級(現・実務者研修)資格を取得

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:まどか
性別:女
年齢:55
プロフィール:将来的に仕事と両親の介護を考え、ホームヘルパーの資格を取りました。

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平成16年に、東京都職業訓練校にてホームヘルパー1級(現・実務者研修)の資格を取得しました。子供が産まれ、できるだけ子供と一緒に過ごす時間が欲しかったのと、将来性のある仕事に就きたかったからです。

受講内容は講義と実技で、とにかく毎日のようにレポート提出がありました。当時はパソコンが今ほど普及していなかったので、手書きで書いている人も何人かいました。
訓練中は東京都から毎日の昼食代が500円ほど支給されていたので、それでお弁当や菓子パンを購入。それまでがむしゃらに働いていた私にとって、この受講期間の半年間は、まるで時計の針が止まっていて別の時間軸にいるかのように、静かな気持ちで過ごすことができました。

大変だった研修は、ベッドのシーツ交換。実際の仕事ではベッドにお年寄りが寝ている状態で交換するのですが、これを他の生徒と一緒にペアになってやってみました。それも、ただシーツを交換すればいいというのではなく、お年寄りへの負担を最小限に抑えながら、シーツが崩れにくい状態になるように交換。教科書通りにはなかなかいかず、実技授業では毎回シーツ交換から授業をスタートしていました。制限時間は5分。入学したばかりの頃は時間がかっていましたが、卒業時には時間内でできるようになりました。

そして、授業がある程度進むと施設での研修がスタートしました。何人かで同じ施設に行けるものだと思っていたのですが、一人のことが多く、毎回「一人で大丈夫かな」と不安でした。ですが、施設では素晴らしい先輩がいて、授業では教わることができないような実践的なことを教えて頂けました。

印象に残っているのが、ある男性の職員さんが同じく男性のご利用者さんのオムツ交換をする時のことでした。その職員さんは、男性ご利用者さんの部屋の前で「ここで待ってて下さい。中に入らないように。このご利用者さんは麻痺があって動けないけど、女性に見られたくないだろうから」と言われました。ご利用者さんにとって私は一時的に研修にきただけのよそ者です。ご利用者さんは見世物ではないということなのでしょう。私は、一人一人のご利用者さんに心配りをしているその職員さんに、「人を尊重する」という大切なことを教わることができました。

それから、楽しかったのが調理実習。施設での企画を想定し、グループで企画書の作成から始めました。メニューについて、なぜそのメニューを選んだのか、栄養価についてはどうなのか、みんなで話合いながら図式化し、提出しました。

調理をした時には、お食事をする部屋のレイアウトまで考えました。施設では年間を通してイベントが多く、こういった企画力も大切。企画の経験が無い私にとっては、この時の企画が生まれて初めての経験でした。

卒業が近くなると、先生方が大切なお話をして下さるようになりました。「介護のプロとして、プライドを持って仕事をして欲しい」「介護は人の命を預かる仕事」「ご利用者さんを尊重する気持ちを忘れないで欲しい」という言葉が、今でも心に刻まれています。

今は介護の仕事を退職していますが、この時教わったことはこれからもずっと私の宝となるでしょう。知識や技術のみにとどまらない、素晴らしい経験ができました。

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健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
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