<この体験記を書いた人>
ペンネーム:もん子
性別:女
年齢:44
プロフィール:専業主婦です。子供はいません。
父(74歳)は、母が亡くなってから20年程一人暮らしをしています。
私はもともと父とは折り合いが悪く、年に2回、母の命日と年末年始に顔を合わせるくらいです。
そんな父ですが、家事能力がなく、毎日スーパーで買ったお弁当や外食をしています。
洗濯や最低限の掃除機がけはしているようなのですが、古くなったもの、壊れたものをそのままにしています。
行くたびに荒れていく部屋を見て、毎回つらい気持ちになっています。
ドアが外れた食器棚はそのまま。
フローリングの剥がれた部分にはガムテープ。
椅子の足にもガムテープがぐるぐる巻きになっています(木が剥がれたから?)。
料理をまったくしないのに、コンロに乗ったままの曲がった鍋、取っ手の取れた鍋は、油でベタベタし、ホコリがびっしり凝り固まっています。
もう私が知っている実家とは別ものです。
何故こんなに実家が荒れてしまったのか。
それは父が乱暴だからです。
例えば掃除機は、同じ箇所をこするように何度もガシガシとかけます。
うるさいのはもちろんのこと、フローリングがどんどん傷つき、剥がれていってしまいました...。
また食器棚や洋服ダンスの開け締めも「力いっぱい」やります。
「バタンッ!」と閉じたり、開ける時もそんなに開けなくてもいいのでは...というくらい、目一杯開くのです。
そんなことをしていれば当然ドアも外れるでしょう。
ものが壊れるのは仕方ないにしても、直さないのはなぜか。
それは父が全く見た目を気にしないからです。
家なんて「暮らせればいい」そうです。
母はきれい好きな人でした。
インテリア雑誌を買っては部屋を整えていました。
私が小学校の頃、友人が遊びにくると、きれいな家だねと褒められ嬉しくなったのを覚えています。
きちんと定期的に洗われた白いレースのカーテン、観葉植物、白い壁......。
それが今では喫煙者の父によって、すべて黄ばんでいます。
ひどく汚れてしまい、べとつきもあります。
吊り下げられた観葉植物に緑は当然なく、カラカラに干上がった土だけが入っています。
母が大事にしていた家がこんなにも荒れてしまったことが悲しいです。
もう、この家で母が暮らしていた頃の光景が思い出せません。
あまりにも元の家とは違っていて......。
でも私が実家を掃除をしようとすると、父は拒否します。
私が掃除することは「自分の生活を否定されている」と捉えているようです。
私はもう実家を出た人間で、この家に暮らしているのは父。
なので、この家は父が好きにしていいのです。
もう諦めました。
今は、「母が大事にした家はもうないんだ」と思うようにしています。
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