深夜に乗り込んできたクレーマー夫婦を一喝! 騒音トラブルを解決させた母親の凄み

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:むらまゆ
性別:女
年齢:44
プロフィール:専業主婦です。現在母は67歳、父は65歳です。

深夜に乗り込んできたクレーマー夫婦を一喝! 騒音トラブルを解決させた母親の凄み 29.jpg

20年前、私の両親は静かで住みやすい場所に新築マンションを購入しました。

挨拶をした近所の人も穏やかな人が多く、いいところだとその時は思ったのですが、大問題は突然やってきました。

ある日曜日の25時過ぎ、突然呼び鈴が鳴りました。

もちろん家族全員就寝中でしたが、5分経っても呼び鈴は鳴り止みません。

流石に両親が起きて玄関に行ったと同時に、ドンドンと家のドアが叩かれ、怒鳴り声がしました。

「毎日毎日うるさい! 静かにしろ!」

さすがに近所迷惑なのでドアを開けると、そこにいたのは真下に住んでいる20代くらいのご夫婦だったそうです。

「ほぼ毎日、上階から音がする。うるさいから何とかしろ。ちなみに今も音がした」

そう言われましたが身に覚えがないため、父が説明しました。

「うちは家族全員働いているから、昼間が音がでていないはず。それに今は全員寝ていたので、音が出せるはずはない」

「だったら証明しろよ! こっちはメモを毎日取っているんだ!」

そう言ってご夫婦は細かく時間が記載されたノートを見せたそうです。

ここで母が口を開きました。

「だったら管理組合とマンションの施工会社の立ち会いで確認をしましょう」

するとご夫婦の旦那さんが声を荒げたのです。

「こっちは被害者だ! 立会いは不要、謝罪しろ。うちは娘(小学生)のピアノの練習を平日の昼間に限定して音は気をつけている」

理不尽な言い分に黙っていられず、母も言い返しました。

「平日の昼間だからいいとは限らないでしょう。ここはたくさんの家族が住んでいます。ピアノが響いて迷惑している人もいるかもしれないですよね。それに今深夜2時です。あなた方も仕事があるのでは?」

すると今度は奥さんが口を開きました。

「私は専業主婦で、夫は有給をとったので大丈夫です。あなた方も有給使えば?」

「はっ?」

ここで、母の本格的な怒りのスイッチが入ったようです。

「管理組合にはこちら側で連絡を取りますから一度お帰りください。現在家族全員繁忙期で休める状態ではないんです。こんな時間に怒鳴られて、冷静に対応できますか? 土曜日に家に来てください。とにかく帰ってください!」

深夜3時にご夫婦はようやく帰ったそうです。

翌日母は仕事の合間に施工会社に連絡をとり、父は近所の管理組合の会長さん(日頃から近所付き合いがあった人)に土曜日に来てくれるよう話をし、了承してもらいました。

そして土曜日。

管理組合、施工会社、両親、そして真下の夫婦が揃いました。

両親側の知り合いばかりだと夫婦が文句を言うかもしれないと、管理組合側には両親が知らない方にも来てもらい、施工会社も複数名集まったのです。

それぞれに分かれて、上階で飛んだり、はねたり、スリッパでベタベタ歩いたりしました。

逆に下階での生活音が届くかという確認が何度も行われました。

結果、全く音はしなかったようです。

その後、全員揃って施工会社から音の伝わりかたの説明を聞いたのです。

音は必ずしも真上から響いてくるというわけではないそうです。

そして、管理組合とは今後個別に苦情を言わない事を決めて、ご夫婦以外は帰宅しました。

しかし納得していない人がいました。

ご夫婦の特に旦那さんの方がまだブツブツ言っていたようです。

母は怒りに震えつつ、旦那さんに言い放ちました。

「同じマンションに住む以上、ある程度の音はしょうがないのではないでしょうか。人にはそれぞれ生活があります。ある程度理解を示すべきではないですか!?」

結局夫の方は納得していませんでしたが、奥さんが「家族で話し合います」と言って帰宅したそうです。

その後、奥さんの方が、菓子折を持って「勝手に犯人と決めつけてすみませんでした」と謝りに来た時、母は 「これで解決でいいですね」と念押しをして受け取りました。

母は奥さんの方とは、その後も近所付き合いを続けたようです。

今、私の住んでいる団地は工事中で、日々騒音があります。

上階から音がすると思ってベランダを見たら、上ではなくかなり下の階の壁をたたいているところでした。

音の伝わりを改めて勉強しました。

今夫はマンションの購入を考えているみたいですが、私は母のように交渉で問題を解決する能力はないので、絶対に嫌です。

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