<この体験記を書いた人>
ペンネーム:むらまゆ
性別:女
年齢:44
プロフィール:専業主婦。夫は46歳の公務員。17歳の息子に、小学生から現在に至るまでに送った手紙についての話です。 息子の気持ちを先日聞いたのでお話したいと思います。
私は44歳の専業主婦、夫は46歳の公務員、息子は17歳の高校生です。
私は手紙を送るのが大好きで、夫と付き合うきっかけも、バレンタインデーに告白の手紙を送ったのがきっかけでした。
息子に手紙を送ろうとしたきっかけは、小学1年生の頃の息子はあまり話しができず、字を読むことも苦手だったので、勉強になればと思ったからです。
初めての手紙は、運動会のお弁当持参の時に、お弁当の袋の中に忍ばせました。
息子を驚かせるために入れたことは秘密です。
ですが、帰宅後本人に「手紙読んだ?」と聞いたところ「ゴミだと思って捨てた。ママ何にも言わないなんてダメじゃん」と言われてしまいました。
ですのでその後はサプライズはなし、お弁当持参の時には必ず入れる時には「入れたよ」と伝えるようにしていました。
小学5年生の時の2泊3日の泊まり学習の時にも、お弁当と一緒に手紙を入れました。
最終日に息子を迎えに行った時、担任の先生に呼び止められました。
「息子さんに送った手紙を、みなの前で息子さんが読みましたよ。愛があふれている手紙で感動しました」
そう言われ、中身は今は覚えていませんが非常に恥ずかしかったことを覚えています。
息子は今17歳です。
彼と手紙の話をしていたところ、小学5年生の学年末に送った手紙が思い出深いと言われました。
その時の手紙はこんな内容でした。
息子へ
1年間おつかれさまでした。
1日も学校を休まず行ったことはすばらしいことです。
むねを張ってください。
運動会のときのがんばりをママは見ました。
順位はざんねんだったけどすばらしいと思いました。
これから楽しいことばかりでなく、つらいこともあると思うけど、ママとパパは絶対にあなたの味方です。必ず話してね。
大好きだよ。
ママより
うれしくて涙が出たのだそうです。
私としてはただ思ったことを書いただけなのですが、息子はこの時期に、クラスの人間関係に困ったことがあったようです。
「楽しいことばかりではなく、つらいこともある。人生は甘く見てはいけないんだ。でも僕にはママとパパがいるから大丈夫だと考えたら涙が出てきた」
そう話す息子が少し大人に見えました。
中学校では毎日弁当持参なので、手紙を入れるのは行事と学年末だけにしました。
ですが、修学旅行では弁当は不要なのに息子に手紙だけはほしいとねだられて、渡しました。
現在も手紙は続いています。
そうした手紙も20通になりました。
息子に「ママの手紙で一番うれしかったのは?」と聞いたら即答で「全部! 一番は決められない」。
しかし、小学1年生の時に、ゴミと間違えて手紙を読まずに捨てたことを忘れていないぞ!
今年高校3年生になり、息子にとっても節目が来ますが、彼の人生の1ページに私の20通の手紙が残ってくれるとうれしいと思います。
ですが、それより楽しい出来事があれば、どんどん上書きしていってほしいな。
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