東京都心に住んでいたけど...社宅だよ? 「お嬢様認定」でバイト先でイジメられた20歳の思い出

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:やまと
性別:女
年齢:40
プロフィール:50歳の夫と二人暮らしの主婦です。

東京都心に住んでいたけど...社宅だよ? 「お嬢様認定」でバイト先でイジメられた20歳の思い出 10.jpg

約20年前の学生時代、関東の地方都市で一人暮らしをしていた私は、飲食店でアルバイトをしていました。

同じような学生アルバイトが多く、バイト仲間でよく話したり休日も一緒に遊んだりする仲のいい職場でした。

ある日始業前の休み時間に雑談をしていて、出身地の話になりました。

みんながそれぞれの出身地を言い、近くに何があったとか、その地域で流行ったことなどの話をしました。

ちょうど私が出身地を言い終えたくらいのところで開店時間になり、話はそれまでになりました。

いつものように仕事を始めたのですが、その日はなぜか1人の男の先輩(同年代の学生)が私に厳しく当たります。

いつもはニコニコしていて大らかな人なのに、私が聞き間違いで少しミスをしただけで「本当に世間知らずだなあ、困るよ」と怒ったように言われました。

先輩の私への態度は、次の日になっても変わりませんでした。

少しでも私が先輩の思う通りの動きをしなかったり、もたついたりしたただけで「そんな仕事はやりたくないですか」「お嬢様は悠長で良いなあ」などの嫌味を言います。

あまりに棘のあることを言われるので、私が何かしたのかな...といろいろと思い返して考えてみましたが、特に何もした覚えはありません。

原因が分からない以上私には何もできないので、その先輩とはなるべく接点を持たないようにするしかありませんでした。

シフトも、その先輩が普段入らないような日にちや時間帯を狙ったり、先輩のシフトが分かったらそれを避けるようにしていました。

しかしお互い学生で、バイトに入れる時間も限られていたのでどうしても時間帯がかぶってしまいます。

かぶらない日にちや時間帯はみんなが入りたがらない土日の昼間や金曜の夜が多くなります。

その時間に毎回バイトに入るとなると学校の友だちとも遊べなくなるため、バイトをやめることも考え始めていました。

そんなある日、いつものように開店前にみんなでしゃべっていた時に先輩がやってきて、実家から送られてきたというお菓子を差し入れでみんなに配り始めました。

「好きなの一つ取って」と、箱に入っているお菓子を順番に箱ごとみんなに向けます。

そして、私以外のみんなに配り終えたら、まだ箱にお菓子が残っているにもかかわらずお菓子をしまってしまいました。

これにはさすがにびっくりすると同時にカチンときてしまい「え〜私にはくれないんですか〜?」と冗談ぽく言いました。

すると先輩は、「お前はこれくらい自分で買えるだろう」とそっぽを向いたまま言い放ち、それきりでした。

その日ちょうど先輩と休憩時間がかぶったので、思い切って「私何かしましたか?」と聞いてみました。すると予想外の答えが。

「どうせ東京の高級住宅地出身のお嬢様なんだろ、こんなところでバイトしなくてもいいじゃん。鼻につくんだよ」

確かに出身地は本当ですが、それはたまたま社宅があった場所。

実家の財力とは関係がありません。

普段出身地の話をする時は社宅であることを言うのですが、その時はたまたま時間がなかっただけです。

社宅であることを説明すると、先輩は「ふーん」と不服そう。

それ以降あからさまな嫌がらせはなくなりましたが、出身地を理由に理不尽な嫌がらせをする人がいることにびっくりしました。

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