認知症の83歳の義父のため実家に通う妻。介護に疲れ、ふと漏らした一言に胸がザワついた理由<前編>
「妻が、認知症の義父のために義実家に通い介護することになりました。しかし、義父は妻が実家に住んでいると思い込み、帰してくれないそうなのです。義父が寝入ってから帰宅することになり、帰宅が深夜になることもしばしば。私たち夫婦は半別居のような生活になってしまったのです」
義父は私たち夫婦と同居していると思い込んでいるようで
義父(83歳)が足をケガしてから半年近くがたちました。
入院から介護施設を経て、ようやく自宅に戻ってきて、義弟(47歳)との2人暮らしに戻りました。
杖をついて歩くようになったので、バリアフリー化を計画しましたが「俺の家に手を入れるなんて許さん」と言い張る義父に押し切られ、ついに計画を断念。
昔ながらの家での生活が始まりました。
日中は義弟は仕事に出ているので、義父は1人になります。
認知症の症状も出ているので、以前は日中に思い付きでいろいろやり始めるのが心配でした(足のケガもそのせいですから)。
しかし今度は動き回る心配は減った分、もしも何かあったとき、1人では対処できない心配が出てきました。
ということで、妻(56歳)が毎日仕事を早めに切り上げて、様子を見に実家に行くことにしました。
「お母さんもいなくなっちゃって、家のことも十分できてないだろうし、いい機会だからいろいろ片付けることにするわ」
妻もそう割り切って、半実家生活が始まりました。
そんな日々の初日、義弟が仕事から帰ったので「じゃあお父さん、今日は帰るね」と帰宅しようとすると、義父は「何言ってるんだ? お前んちはここだろうが」と言って聞かなくなりました。
やむなく、義父が寝入るのを待ったため、帰宅は深夜になってしまいました。
「お疲れ。大変だったね」
「もう参ったわ」
「まあ、しょうがないよ。俺のことを忘れちゃってるのかな?」
「どうだろ? もしかしたらそうなのかも」
そこで休みの日に2人で妻の実家に行ってみると、「おお、〇〇さん、お帰り」と言うので忘れられてるわけではないようで、ほっとしました。
ところが、しばらくお茶飲みをして引き上げようと2人で腰を上げると、「おや、夫婦でお出かけかい。あまり遅くなるなよ」と言うのです。
どうやら義父は、結婚当初、同居を求めてきた意識がどこかに残っているのか、結婚してからずっと同居していると思い込んでいるようです。
「...えっと...うん、じゃあね、お父さん。行ってきます」
そう言って実家を後にする妻と、帰路の車中で話しました。
「勘違いしちゃってるね、完全に」
「そういうこともあるんじゃない? しょうがないわよ」
これから妻が毎日実家に行くたびに、面倒になりそうだな、と不安が募りました。
それから妻の帰宅は毎日深夜になりました。
※健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
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