スーパーで走り回ったり隠れてしまったり...捕まえたら泣き叫ぶ自由奔放なリュウ君に振り回され、買い物のたびにヘトヘトだったまるさん。しかし1年が過ぎる頃、リュウ君は「お母さんに付いていく」ことを覚え始めた。それに気が付いたきっかけは、友人からのある一言だったそう。
以前は手を振りほどいてどこかに行ってしまっていたリュウ君。それが最近ではまるさんが近くにいるか確認し、自分から手をつなぎたがるように。友人から言われるまで気が付かなかったが、そんなリュウ君を見て「成長したんだ」としみじみ感じたというまるさん。
――もっと小さかった頃のリュウ君とのお買い物、本当に大変だったんですね。
まるさん(以下、まる) 大変でした...とはいえ、今も前より私に付いてくるようにはなりましたが、行った場所や日によってはふらっといなくなってしまうこともあるんですよ。自分の思い通りにできないことがこんなに大変なんだとイライラして疲れていました。
――今日も大変なことがあったそうですね。
まる 電車に乗るため切符を買っていたら、どこかへ行ってしまって...慌てて探したら、ぜんぜん違う場所で楽しそうに歩いていたので、走って追いかけたんです。ちょうどこの漫画を描いたときは落ち着いていて、私に付いてくることが多かったんですが、最近、またふらふらするようになりました(笑)。
――そんな中、リュウ君とまるさんにも少し変化があったそうですね。
まる 漫画の頃よりも少し成長していて、いつも行っているスーパーなら、「お菓子コーナーはここ!」「ジュースはここ!」とリュウも分かっているから、見失ってもだいたいその辺にいてくれるようになりました。私も大体ここにいるだろうと焦らなくなったので、落ち着いたと感じるのかもしれません。
――自分から手をぎゅっとしてくるリュウ君、成長が感じられます。
まる そうなんですよ! 興味があるものを見つけたら走り出してしまうこともありますが、どこかに行くため道を歩いているときだけは、しっかり手をつないでくれます。これなら車道へ飛び出したり、迷子になったりすることもないから、心配事が減ったのが素直にうれしいなと感じています。
日常のちょっとしたことで、成長を感じさせてくれるリュウ君。まるさん(お母さん)がいるかどうか確認する仕草にほっこりしてしまう。
「どうしてうちの子が!?」と悩み、苦しみながらも、少しずつ成長する息子の姿に力を得て、一歩ずつ前に進んでいくまるさん。発達障がいを「障がい」ではなく「個性」と思えるほど子どもに寄り添い、一緒に成長していく姿を『シンママのはじめて育児は自閉症の子でした』で見守っていこう。