ヒナからお迎えした方が懐いてくれる? 鳥さんのベストなお迎えタイミングを知りたい!/トリ扱い説明書

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寄崎まりを先生のエッセイ 「人々の心を魅了するさし餌とは?」

ヒナが口をあけてエサをせがむ姿は実に愛らしいです。

人々の心を魅了する「さし餌」とは、どのようなものなのでしょう。

知ってほしいメリットやデメリットを中心に紹介します。

そもそも「ヒナ」とは、どんな鳥さん?

ヒナとは生まれてどれくらいで、生後何カ月から大人の鳥さんとされているのか、わからない方も多いのではないでしょうか。

まずは、ヒナ・幼鳥・若鳥・成鳥の定義についてお話ししましょう。

ヒナ:卵からかえり、幼羽に覆われるまでの成長段階にある鳥を指すことが多い。

幼鳥:幼羽が生えそろい、1回目の換羽を迎えるまでの時期を指す。

若鳥:1回目の換羽が終わっても、羽の色がまだ成鳥と異なる場合の時期を指す。セキセイインコの場合は体格が成鳥と同じくらいになった後、1回目の換羽までの時期とする説もある。

成鳥:繁殖できる年齢になった鳥。セキセイインコ、コザクラインコ、ブンチョウでは生後3〜6カ月くらいで、オカメインコは約6〜9カ月くらい。

ヒナをお迎えするメリットとデメリット

飼い主がヒナにエサを与える「さし餌」。

これを行った鳥さんは人の手を怖がらず、懐きやすいと言われています。

しかし、体力が少ないヒナを育てることは、決して簡単ではありません。

【メリット】
・ヒナがかわいい
・さし餌から育てると人を怖がらなくなることが多い

【デメリット】
・小さいためヒナが弱りやすい
・ヒナ特有の病気を発症することがある
・鳥同士の社会性を構築することができない
・さし餌が難しい
・さし餌次第で栄養性の病気が出てくる

ヒナを育てる際の注意点

通常、ヒナはくっつきあって暖を取っています。

一羽だけ引き離された場合、体が冷えないようにしっかり保温しましょう。

ヒナを迎えるとかわいくて、ついケージから出して遊びたくなるもの。

しかし環境の変化で疲れている可能性があるので、さし餌を行う時以外はそっとしてあげてください。

なお、ヒナを入れるケースの床に木くずを敷くことがありますが、これは雑菌が繁殖しやすく吸い込んでしまうと呼吸器に刺激を与えるため、キッチンペーパーを敷くのが良いでしょう。

さし餌をする時は、さし餌前後の体重をキッチンスケールで量りましょう。

何も食べていない朝一番の体重を毎日比べ、順調に成長しているか判断します。

朝一番の体重が前日より減っている場合は、さし餌の量が足りていない可能性があります。

また、さし餌をする前の体重が最後にさし餌をした時から減っていない場合は、エサをきちんと消化できていない可能性が。

さし餌として与えるものは、鳥さんの種類や個々の状態によって異なります。

お迎えしたらまずは動物病院で健康診断をしてもらい、アドバイスをもらうと良いでしょう。

さし餌を卒業した鳥さんを迎えるメリット・デメリット

理想を言えば親きょうだいと一緒で、かつ人にかわいがられて育った若鳥をお迎えするのが、一番良いと思います。

【メリット】
・ヒナよりも体が丈夫
・さし餌をしなくてよい
・親きょうだいと育つと社会性が身につく

【デメリット】
・人を怖がることがある

どの時期の鳥さんを迎えるのか、メリットだけでなくデメリットも知ったうえで検討しましょう。

縁があっておうちに来てくれた鳥さんが知識不足で病気になってしまわないよう、しっかり準備してくださいね。

 
※本記事は鳥野ニーナ:著、寄崎まりを:監修の書籍『トリ扱い説明書』から一部抜粋・編集しました。

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