仕事がうまくいかない、よい人間関係が築けない...それは自分の能力のせいだと思っていませんか?仕事も人間関係も、うまく回り出すための第一歩は「外見を変えること」にあり! ズバリ第三者からの見え方が、あなたの人生を変えるのです。人からの「見え方」を変え「理想の自分」になる方法を、本書『外見戦略』で学びましょう!
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「外見戦略」を考える時の一つの要素に、
「世の中にどのように認識して欲しいのか」
というものがあります。このようなことと外見がマッチしていないと、ビジネスがうまくいかないことがあります。例えば、高級スーツにネクタイを身につけた人が、自然の中で冒険スタイルの子育て塾を運営していたら違和感を覚えるでしょう。教育テレビに出てくる「体操のお兄さん」のような服装でにこやかに笑っている人が美容外科の院長だったら集客は難しいでしょう。
このような場合、外見を変えることで集客をスムーズに行うことができるようになります。
私のクライアントの方の一人に、大手学習塾を経営されている男性Bさんがいらしゃいます。Bさんの学習塾は、数理的思考力、読書と作文を中心とした国語力に加え、野外体験を3本柱としていて、「自分の力で生き抜く人」、そして「格好いい魅力的な人」を育てることを目的としています。
しかし、お会いした当時のBさんは、銀の細いフレームの眼鏡に地味なスーツといういわゆる「校長先生そのもの」といった真面目で堅い印象で、学習塾の先進的な教育内容と外見とが合っていませんでした。
Bさんは、「自分の力で生き抜く人」「格好いい魅力的な人」を育てるリーダーとして、内面はとても格好よくて先進的でしたが、外見から発せられる情報は保守的でした。
そこで私は、Bさんの内面に合った「格好いい」外見を考えました。しかし、「格好いい」と言っても、男性ファッション雑誌に登場するモデルのような格好良さではなく、「愛される格好良さ」こそBさんが実現したい理想に向かうための外見であると考えました。なぜならBさんの講演会のお客様が小学生・中学生の母親だからです。女性はチャーミングな男性に惹かれます。それには完璧すぎない、親しみやすさが重要です。お客様が男性なのか女性なのかで外見作りは大きく変わります。講演を行う講師といっても前出のAさんのように人々を引っ張っていくスタイルと、Bさんのように女性に愛されながら話を聞いてもらうスタイルとでは「外見戦略」は異なります。
まず、眼鏡を変えていただきました。
【Before】
銀の細いフレーム、顔幅にぴったりの横幅
【After】
黒い太めのフレーム、顔幅よりも小さめの横幅
顔幅より小さめな眼鏡は愛らしい感じになります。
また、ネクタイもシルク素材のエレガントなものから、ニット素材の温かみのあるものに変えました。最近ではあえて毛玉加工を施したネクタイも使ってもらっています。これは素材で人柄の温かさとユーモアを感じさせる意図があります。Bさんの講演会は大きく変わりました。以前は開始時刻の5分前くらいに来る方も少なくなかったのですが、今では開場とともに客席が埋まっています。これはBさんへの期待の表れです。お母さんたちの聞き入り方も変わりました。Bさんの講演内容と外見とが一致したことで言葉の力が強まったからでしょう。
もし獲得したいお客様が母親層、販売している商材が女性向けであれば、このケースのようにソフトな外見にすると受け入れていただきやすくなります。しかし、女性向けだからと、女性に受けそうな色気を出した外見を作ると、「信用できない人」と見られる傾向があるので注意が必要です。
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国際イメージコンサルタント。明治大学法学部卒業後、富士通株式会社で営業戦略を担当。退職後、Image Resource Center of New York 認定スクールで国際基準のイメージコンサルティングの手法と実践を学ぶ。アメリカにてAICI (国際イメージコンサルタント協会)の国際イメージコンサルタント資格を取得。帰国後、海外の要人や政治家、上場企業経営者、文化人やスポーツ選手、起業家など3,000 人以上のイメージコンサルティングを担当。成果を出すコンサルティングに定評があり、個別コンサルティングはキャンセル待ちが続いている。
(川園 樹 / KADOKAWA)
海外の要人から芸能人、起業家など3000人以上の外見を変え、運命を変えた「国際イメージコンサルタント」の著者が語る最新の「夢攻略メソッド」!「理想はあるけれどなかなかそこに近づけない!」という悩みを「外見」から解消していくための1冊です。