レモンにはクエン酸やビタミンC、ポリフェノールなどの栄養が抱負に含まれています。とはいえ、レモンそのままを食べるのには限りがあるため、日常的に食べるためには工夫が必要です。今回は、菓子研究家の加藤里名(かとう・りな)さんに、レモネードの素やレモンジャムなど「レモンの保存食」の作り方を教えてもらいました。
国産のレモンだから皮まで食べられます
レモンの旬は秋から春にかけて。
皮まで安全に食べられる国産レモンが増えてきました。
主な産地は、瀬戸内海の島々。
明るい陽光と、雨が少ない温暖な気候がレモン栽培に適しています。
秋に出回るレモンは緑色で、冬にかけて色づきます。
青いレモンも風味があり、イタリアではレモンチェロというお酒に緑の果皮を使っています。
レモンを丸ごと使ってみましょう。
皮、果汁全てを使って
レモネードの素
炭酸水や水で4倍に薄めて飲みます。
寒い日はお湯で割って。スパイス類は香りづけ。
ミントを入れても。
材料(作りやすい分量)
国産レモン...4個
グラニュー糖...120g
はちみつ...60g
シナモンスティック...1本
クローブ...5粒
1.水洗いをしたレモンの両端を切り、2mmぐらいの輪切りにする。
2.レモン1/4量を消毒した保存容器に隙間ができないように並べ入れる。シナモンスティック、クローブ1粒も入れる。
3.はちみつ、グラニュー糖の1/3量を加える。さらにレモンを入れて、はちみつ、グラニュー糖、クローブと交互に入れていく。
4.グラニュー糖が溶けるまで冷暗所に置き、時々瓶を大きく振って溶かす。グラニュー糖が溶けたら、冷蔵庫で保存する。
●約3週間保存できる。
●グラニュー糖は、甜菜糖、上白糖でも代用できる。
●残った輪切りのレモンは乾燥させて紅茶に入れると香りがよい。
※保存期間は目安です。保存状態などにより異なる場合があります。
※保存容器は清潔で完全に乾いたものを利用してください。
レモンジャム
苦みの効いた大人の味。
オレンジマーマレードよりさっぱりしています。
材料(できあがり約150g)
国産レモン...4個
グラニュー糖...150g
1.水で洗ったレモンは両端を切り、黄色い果皮を縦にむく。
2.白い部分は苦味があるので、ナイフでこそげ取る。
3.果皮を重ねて細切りにする。沸騰した湯で2分ほどゆで、ザルにあける。
4.果汁を搾り、種と薄い袋はお茶パックに入れる。
5.鍋に細切りの果皮と果汁、お茶パックに入れた種と薄い袋、グラニュー糖を入れ、10分間中火にかけ、アクが出たら取り除く。
6.お茶パックを取り出し、さらに10分ほど中火で少しとろみがつくまで煮る。
7.熱いうちに消毒した瓶に詰め、ふたをして瓶を逆さまにして冷ます。
●種と薄い袋には、固まる成分のペクチンが含まれているので捨てずに煮出す。
●常温で1カ月保存可。開封したものは冷蔵庫で保存。
※保存期間は目安です。保存状態などにより異なる場合があります。
※保存容器は清潔で完全に乾いたものを利用してください。
撮影協力/広島県果実農業協同組合連合会 撮影/原 務