フィリップ モリス ジャパン主催のセミナーで聞いた! 紙巻・加熱式たばこと健康の最新情報

喫煙はCOPD(慢性閉塞性肺疾患)や心疾患など、多くの重大な病気のリスクとなることが知られています。それはわかっていても、喫煙をやめられない人、また、やめられない家族が身近にいる人も多いのではないでしょうか? 「たばこ」と「健康」の最新情報を知るため、先日、フィリップ モリス ジャパンが主催する「たばこと健康と科学の最前線」をテーマにした2回のセミナーに参加してきました。その内容をご紹介します。

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禁煙の新しい代替策となる「たばこハームリダクション」とは?

禁煙が最優先。でも、どうしてもできない人への取り組みとは?

第1回セミナーは「加熱式たばこ(HTP)は公衆衛生の向上と増進に寄与し得るのか」をテーマに開かれました。お話を聞かせてくれたのは、フィリップ モリス インターナショナルのディレクター(科学渉外アジア担当)の飯田朋子さん。

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アジア太平洋で「煙のない未来」の推進を担う、飯田朋子さん

飯田さんはまず「吸っていない人は、吸い始めない。喫煙している人は、禁煙する。それが最善の選択です」と言います。

「とはいえ、禁煙できない人が多くいるのも現状です。その視点から私たちがすべきことは、紙巻たばこの有害性成分を軽減し、よりよい選択肢を提供し、公衆衛生の向上と増進に寄与することです」。

WHO(世界保健機関)の試算によると、2025年には世界の喫煙者は10億人以上になるそうです。

世界的に見ても完全に禁煙できる人は少なく、15%ほど。

禁煙を開始して9カ月後に続けられている人は30%ほどで、残り約70%は喫煙を続けています。

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近い将来、世界の喫煙者数は10億人以上になると予想されています

そこで、現在、フィリップ モリス インターナショナルが進めているのが「たばこハーム・リダクション」という取り組みです。

これは、喫煙を続ける意思のある成人喫煙者に対して、紙巻たばこよりも喫煙関連疾患を引き起こすリスクが低く、かつ満足してもらえる代替品(加熱式たばこ製品など)を提供することで、たばこによる社会全体の悪影響(害)を低減するという考え方です。

現在、アメリカやイギリスなど世界各国でもこの取り組みが行われ、政策に取り込まれているそうです。

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喫煙者に、燃焼を伴う紙巻たばこから、よりリスクを低減する代替品で切り替えていくよう働きかける取り組み「たばこハーム・リダクション」

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世界各国に導入されている「たばこハーム・リダクション」の取り組み

同社の目標は、紙巻たばこの販売からの完全撤退。

その代替品としてIQOSシリーズをはじめとした加熱式たばこに切り替えていくことを目指していると言います。

喫煙の主な害は燃焼時に発生する煙にあった! それを低減する加熱式たばこ

そもそも、紙巻たばこが与える害の原因は何でしょうか。

多くの人がニコチンだと思っていますが、「ニコチン自体は喫煙関連疾病の主な原因ではありません」と、飯田さん。

では、何が大きな原因かというと、実は紙巻たばこの「燃焼」です。

たばこの葉は燃えたときに出る煙に有害性成分が発生し、煙の中には6000以上の化学物質が含まれています。

そのうち、約100種が喫煙関連疾病の原因となる有害物質です。

そこで、燃焼をどれだけなくせるかが大きなポイントとなります。

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6000以上の化学物質を含む、紙巻たばこの煙

さまざまな臨床試験を行った結果、加熱式たばこのIQOSシリーズの蒸気に含まれる有害性成分は、紙巻たばこの煙に比べて90~95%軽減。

紙巻たばこを吸い続けた人に比べ、曝露(使用者の体内に有害性成分が残ること)量も減っていたそうです。

また、酸化ストレス、血管内皮機能障害、脂質代謝など8項目の生体反応においても、禁煙した人と同じような結果が得られたといいます。

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体内の有害性成分の曝露低減を表すグラフ。赤い線が紙巻きたばこ喫煙者、青の線が加熱式たばこ喫煙者、緑の線が禁煙者

電気加熱式たばこの普及によって紙巻たばこの消費量が減少

「現在、IQOSシリーズは世界71か国で販売されており、約1350万人が紙巻たばこから切り替えています。アメリカでは『曝露低減を訴求するリスク修飾(低減)たばこ製品』として初めて認められた加熱式たばこです」と、飯田さん。

日本では2016年から紙巻たばこの消費量が急激に減っており、この5年間で44% も減少。これは、IQOSシリーズが発売される以前の5倍のスピードだそうです。

以上のような観点から「加熱式たばこ(HTP)は公衆衛生の向上と増進に寄与する方向に向かっている」と言えると飯田さん。

そして、 「たばこ製品全体の合計消費量は引き続き減少していますが、紙巻たばこの消費量が減っても、加熱式たばこの消費量が増えて総消費量が増加していたら、それは『たばこハーム・リダクション』の成功ではありません。

総消費量が減少し続けていくことが、一番重要なポイントだと考えています」と話していました。

喫煙期間が長いほど肺がんのリスクに。加熱式たばこは代替品となり得る?

第2回セミナーでは「がん予防におけるたばこハーム・リダクション」について、お話を聞きました。

登壇したのは、腫瘍内科の世界的権威であるロンドン腫瘍学クリニック理事長で、がん専門医のピーター・ハーパー氏です。

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新薬の研究やがん治療の開発で世界的に知られるピーター・ハーパー氏

2021年現在、日本人の死亡原因の26.5%が悪性新生物(腫瘍)で、1位を占めています。

「多くの発がん性物質に曝露すればするほど、がんのリスクは高くなりますが、喫煙期間と肺がんのリスクも同様です。つまり、紙巻きたばこを喫煙する期間が長ければ長いほど、がんのリスクは高くなっていきます」と、ハーパー氏。

前述したとおり、紙巻きたばこを燃焼したことで発生する有害な化学物質は約100種ですが、そのうち約80種は、発がん性物質または潜在的発がん性物質だそうです。

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日本人の死亡原因の4分の1以上が悪性新生物(腫瘍)

「がんは公衆衛生において大きな問題となっており、紙巻たばこはその主要な原因ですが、喫煙は習慣化しているので、がんと診断された人でも禁煙するのはやめるのは難しく、64%の人が診断後も喫煙を続けています」と、ハーパー氏は言います。

薬用療法により禁煙できる場合もありますが、直近のデータでは、禁煙できた人は27%ほど。1年後には8%、4年後には4%まで成功率は下がります。

一番いいのは禁煙することですが、やめられないなら、代替策を考える必要があります。

「禁煙の難しさを考慮すると、加熱式たばこのような煙の出ない代替品を提供することは、これまで行われてきた他のたばこ規制の方法を補完する有効な手段です」と話していました。

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「加熱式たばこが発がん性物質の曝露を完全に除去できたかどうかは、今後も長期的な研究が必要」とピーター氏

取材・文/岡田知子(ブルーム) 写真提供/ASCII.jp

 

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