整理収納に目覚め、収納用品を山ほど買い込み、家中をきれいに片付けたけれど、家事がラクになったかというと、そうでもない。そんな体験、身に覚えはありませんか?
整理整頓には、「ものを減らす」だけでなく、「手間を減らす」工夫をすることが大切です。
本書『大人のラク家事』で50代からの片づけ&整理整頓の工夫を学び、家事をラクにしてゆとりある暮らしを楽しみましょう! 今回は18回目です。
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前の記事「「テーブルには何も置かない」ルールでいつもスッキリ/大人のラク家事(17)」はこちら。
散らかるのには理由がある
以前、夫の通勤用バッグが、私のプチストレスになっていました。仕事から帰ってくると、バッグをリビングのソファーやダイニングテーブルの上、寝室の床などに放置するからです。
放置防止策として用意したのは、夫婦の仕事用バッグを入れられる大きめのバスケット。これを玄関から一番近い夫婦の寝室に置き、帰宅後はお互いのバッグをここに片付けることをルールにしました。
ところが夫は、帰宅後に一旦バッグを片付けても、リビングやダイニングでタブレットやスマホを使うときにバッグごと持ってくるので、結局バッグがリビングに放置されることに。
そこで、バスケットを、リビング・ダイニングの入口にあたるキッチンカウンター下に移動してみました。するとどうでしょう。きちんとバッグを入れてくれるようになりました。
キッチンカウンター下に置いた、夫婦ふたりの仕事バッグ入れ。バスケットの位置はいろ
いろ試して、ここが定位置に。
自分の片付け方を押し付けず、
家族がラクな収納法を考える
ついつい自分のペースで進めがちな片付けですが、そこに少しだけ思いやりをプラスして、家族がラクに片付けられる方法を探してみると、お互いに心地よい暮らしが送れると思います。
以前はリビングに出しっぱなしになっていた膝掛けも、テレビ台下の引き出しを収納場所にしたことで、散らかることはなくなりました。「テレビを観るときに使う→使い終わったらすぐにしまう」ができるようになったからです。
テレビやビデオのリモコンは、ソファーから立ち上がったときに手を伸ばせる位置に収納することで散らからなくなりました。
リモコン入れはIKEA で購入。このブルーグレーの色が我が家のポイントカラー。キッチンの壁も、この色を見本に私が塗りました。
使うものは、使う場所で簡単に収納できる方法を探す。やはりこれが、片付けの鉄則です。
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撮影/原田 崇、原田圭介
ブログ「Rinのシンプルライフ」主宰。整理収納アドバイザー1級。居宅介護支援専門員。片づけ・DIY・北欧インテリアが大好きで、シンプルライフを心がけている。最終目標である「軽やかで自由な老後」を迎えるために、快適な生活に役立つ整理収納法を探っている。
(Rin/KADOKAWA)
発売後、たちまち重版! 大人のためのラク家事のノウハウを一挙公開します。片付けや整理整頓は、それが最終目的ではなく、家事をラクにすること&リフレッシュするための自分時間を持つための手段です。そこで「ものを減らす」だけではなく、「手間を減らす」工夫を徹底的に考えました。すると、これまで「当たり前」だと思い込んでいた習慣ですらやめることができ、ゆとりができました。人気ブロガーRinさんがこれまで実践してきた「ラク家事」をまとめた1冊。