整理収納に目覚め、収納用品を山ほど買い込み、家中をきれいに片付けたけれど、家事がラクになったかというと、そうでもない。そんな体験、身に覚えはありませんか?
整理整頓には、「ものを減らす」だけでなく、「手間を減らす」工夫をすることが大切です。
本書『大人のラク家事』で50代からの片づけ&整理整頓の工夫を学び、家事をラクにしてゆとりある暮らしを楽しみましょう! 今回は16回目です。
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前の記事「食事用、お茶用、お弁当用。用途別収納を心がける/大人のラク家事(15)」はこちら。
忘れるから「見える化」する
我が家のパントリーは、キッチンの入口にあります。缶詰やレトルト食品など、様々な食品類をストックしています。大きさや形、パッケージも様々なので、見た目よく収納するなら、収納ボックスを使うほうがいいと思います。
ただし、収納ボックスは、中身が見えないのがデメリット。そのために買い忘れたり、在庫があるのに無駄な買い物をしてしまうということが起こります。記憶力が怪しくなってくる大人世代は、なおさらです。私の場合、この失敗が、かなりのストレスになっていました。
ひと目で在庫がわかれば、買い物の失敗がなくなる
そのストレスを解消してくれたのが、収納の「見える化」です。
今、パントリーでは収納ボックスをやめて、仕切り棚を使っています。ストック方法は、トマトの水煮缶→仕切り棚→ツナ缶→仕切り棚というように、食品ごとに仕切って奥から手前へ在庫を並べていく、スーパーの陳列方式です。
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これなら、わざわざ収納ボックスを引き出さなくてもひと目でストック量がわかります。常に目にしていれば記憶にも残るので、今では、買い物で失敗することはほとんどなくなりました。
また、仕切り棚は稼働式なので、ストック品の大きさによってスペースを変更できる点もメリットだと思います。
パントリーで不要になった収納ボックスは、納戸で再利用。高さを自在に変えられる棚を自分で作ったので、ボックスの中身が上から覗ける位置に棚を設置して、「見える化」しています。
美しく見せる収納より、ひと目で見える収納のほうが、断然使いやすいと思います。
次の記事「「テーブルには何も置かない」ルールでいつもスッキリ/大人のラク家事(17)」はこちら。
撮影/原田 崇、原田圭介
ブログ「Rinのシンプルライフ」主宰。整理収納アドバイザー1級。居宅介護支援専門員。片づけ・DIY・北欧インテリアが大好きで、シンプルライフを心がけている。最終目標である「軽やかで自由な老後」を迎えるために、快適な生活に役立つ整理収納法を探っている。
(Rin/KADOKAWA)
発売後、たちまち重版! 大人のためのラク家事のノウハウを一挙公開します。片付けや整理整頓は、それが最終目的ではなく、家事をラクにすること&リフレッシュするための自分時間を持つための手段です。そこで「ものを減らす」だけではなく、「手間を減らす」工夫を徹底的に考えました。すると、これまで「当たり前」だと思い込んでいた習慣ですらやめることができ、ゆとりができました。人気ブロガーRinさんがこれまで実践してきた「ラク家事」をまとめた1冊。