「なんとなくやる気が出ない...」そんな日はだいたいのことがうまくいかず、さらに憂鬱になる、なんてことも少なくありません。そんな悪い気持ちの流れを解消できるのが、30代で病身の夫に代わりビジネスで大きな成功を収めた臼井由妃さんの著書『元気の作法』(方丈社)に散りばめられたヒントの数々。今回は同書から、いつでも簡単に元気が出るようになる習慣づくりのコツをお届けします。
ノリが欲しいときは、かけ声を活用する
「ヨイショ」
「さてと......」
「よし!」
私たちは何か行動を起こすとき、無意識にかけ声をかけることがあります。
バッターボックスに向かう際に「行くぞ!」と、かけ声とともに頬を叩くプロ野球選手や、取組に入る前に「しゃぁ~」と声を出しながら塩をまく大相撲の力士もいます。
先日、テレビで高校女子サッカーの決勝戦で、試合前に円陣を組み「○○いちばん!」と手を挙げている光景も見ました。
日常の何気ない行動でも、プロスポーツの世界でも、アマチュアであろうと、お祭りであろうと、かけ声で奮起を促し、その行動にスムーズに入り込めるように「ノリを演出」しているのです。
このかけ声を仕事のスピードや集中力、持続力の向上に活かすのはもちろんのこと、テンションがあがらないときに実践してはいかがでしょうか。
トラブルやクレームの対応を上司や親しい人から、押し付けられたら、
「冗談じゃない」
「何で私がやらなくてはいけないんだ」
と嫌がるのではなく、
「よし! やるぞ!」
こんなふうに声を出しながら目の前のことにあたるのです。
声に出すことで、自然とやる気が促され、本来あなたが持っている力を発揮しやすくなります。
しかし周囲に人がいる場合、たとえばオフィスでは、
「スイッチオン!」
「仕事モードオン!」
「よし!」
「サクサク」
「スイスイ」
などと声を出すわけにはいきませんよね。
本来は声に出すのがベストですが、心の中で念じたり、イメージしたり、キーボードを操作中ならば「スイッチオン!」「行ける!」などと、気持ちがあがる単語を打ち込むだけでもノリが得られます。
声を出さなくても効果は得られますから安心してください。
「絶好調!......サクサク進む......いけるぞ、これ!......スゴイスゴイ......」と念じながら仕事を進めるだけで、明らかにノリが違ってきます。
これは自己暗示。
古典的な方法ですが、効果は多くの研究でお墨付き。
何よりも私自身、かけ声で救われた経験を持っています。
大切な人の死と多忙を極める仕事の板挟みに、どう自分を保っていたらよいのかわからないとき、「やるしかない!」「やるんだ」と何度も声に出し、拳を天に向かって突きあげ、テンションを高めました。
泣きそうになるときには「逃げるな」「行くんだ」。
怠けそうになるときには「ふざけるな」「甘えるな」。
こんなふうにかけ声で自分を鼓舞させノリをつくり、仕事やプライベートをすごしています。
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