暗記の失敗はこれが原因かも。記憶するときに「脳内で起きること」を脳内科医が解説

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『衰えた脳を呼び覚ます すごい記憶力の鍛え方』 (加藤俊徳/KADOKAWA)第2回【全9回】

「脳はいくつになっても成長します」と話すのは、脳内科医、医学博士の加藤俊徳先生。発達脳科学・MRI脳画像診断の専門家として、小児から超高齢者まで1万人以上を診断・治療してきました。加藤先生の書籍『衰えた脳を呼び覚ます すごい記憶力の鍛え方』(KADOKAWA)では、「記憶力」を脳科学的な視点で分析し、一人ひとりに合った「記憶法=記憶脳タイプ」を具体的な例とともに紹介しています。「最近、物忘れが多い」とお悩みの方も、自分の「記憶脳タイプ」を理解することで、どんどん物事を覚えられる可能性があるのです! 今回はこの本の中から「記憶脳タイプ」を理解するために知っておきたいことをご紹介します。

※本記事は加藤俊徳著の書籍「衰えた脳を呼び覚ます すごい記憶力の鍛え方」から一部抜粋・編集しました。

記憶は「自分なり」のエンコーディング

記憶とは、脳の中で「エンコーディング」=「符号化」をする行為です。

「符号化」とは、コンピュータ用語で、本来数値ではないものを一定の法則に従って数値化することによって、コンピュータ内での処理を容易にすることです。

さらにいえば、エンコードしたものはいつでも復元可能な状態になっていることが特徴です。

ある情報に対して、脳の中で自分なりに「符号化」したイメージをたくさん持つことでその情報への親密度が上がり、その情報を記憶することができるのです。

ここで大切なのは「自分なりに」という部分です。自分なりの脳の使い方で、目や耳から入ってきた情報を処理しないと、自分の中でのエンコーディングができない、つまり脳内で使える形にはなりません。

自分の記憶脳タイプ、得意・不得意を理解した上で、感覚を使って覚えたことを、あらためて自分なりに想起すること、それこそが記憶の定着につながります。

逆にいえば、従来の「暗記法」で失敗してきた人は、自分なりの感覚を無視して丸ごと覚えようとしていたから覚えることができなかったといえるでしょう。

 
※本記事は加藤俊徳著の書籍「衰えた脳を呼び覚ます すごい記憶力の鍛え方」から一部抜粋・編集しました。

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