ワクワクする空間を!「すっきりしたダイニング」の作り方/物を捨てない「寄せる」片付け(1)

「片付け」と聞くと、「物を捨てなきゃ...」と思っていませんか? 年末に向けて、新しく提案したいのは、無理をして物を捨てない「寄せる」片付け。思い出の物とともに、くつろげる家で新年を迎えましょう。整理収納アドバイザー1級を持つ、古堅純子さんに「寄せる」片付けについて教えていただきました。今回はダイニング編です。

「寄せる」片付け 3ステップ

いままでの常識を覆す古堅さんの片付けの3ステップを紹介。

片付けは、生活を快適にするための第一歩です。

①更地にして景色を変える
片付ける場所をいったん更地にして景色を変えることから始めましょう。「更地にする」とは「物をなくす」ということ。目の前の景色が変わり、必要な物が分かります。

②生活動線を見直す
日常の生活動線を見直すことはとても大切なことです。腰やひざへの負担の軽減にもつながります。毎日の生活の流れを考えて、物の置き場所を決めましょう。

③原因を移動させる
更地にして、動線を見直すといま、必要のない物が分かります。普段からあまり使わない物は収納棚や空きスペースを利用して「寄せる」場所に移動させましょう。

まずはテーブル周りから<ダイニング編>

いつも人が集う阿部さん宅。ダイニングでのひと時を楽しむために、メインであるテーブルを更地にすることから始めましょう。すっきりとした空間ができて景色が一変します。

【Before】出窓付近の物の多さが目立つダイニング。テーブルの上にも物がたくさん置いてあります。ワクワクする空間を!「すっきりしたダイニング」の作り方/物を捨てない「寄せる」片付け(1) 2012_P021_01.jpg

挑戦してくれたのは...阿部敏恵さん(63歳)
美容師の阿部さん。子ども2人は独立し夫婦で暮らす。「親族や友達がよく集まるので、落ち着いた雰囲気の部屋にしたいです」。

[ポイント①] 見るだけでワクワクする空間を

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飾り棚は美しくキープする
出窓の横にあった大切な飾り棚は、玄関から入ってすぐ目につく場所に移動。「全て磨いて、収納し直しました。食器を高さで揃えて収納をするだけで、美しい飾り棚に変身」。

[ポイント2] テーブルの上はいつも更地に

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テーブルの上に常にある物はキャスターに移動
テーブルの上にあった日常で必要な物はキャスターに収納。「いつも使う物はすぐに取り出せるように。それをテーブルの近くに置くことで、いつでも取り出しやすく」。

[ポイント3] 景色を隠すのはもったいない!

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出窓を物で塞ぐのはNGです!
つい物を置いてしまいがちな出窓ですが、景色も見えず埃もたまりがちに。「出窓周りの物や家具は高さを揃えるだけでスッキリと見せることができます」。

●アイデア
コード類はまとめて家具の後ろに隠す

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目につく充電器や家電のコード類はまとめましょう。「家具や電化製品の後ろに隠せば、部屋もすっきりします。コードに足を取られて転ぶ心配もなくなります」。

【ここに寄せた!】すぐに必要ない物は見えない場所に

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活用頻度が低い物は収納棚にしまいましょう。扉が付いているので、外からは見えません。「扉が付いている収納棚は散らかっていても、片付けは手の空いた時に。後回しでいいんです」。

【After】家具の配置を変えてすっきりとした空間に!

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【まとめ読み】特集「年末のらくらく片付け」記事リスト

取材・文/中村三枝子 撮影/草間大輔

 

<教えてくれた人>
古堅純子(ふるかた・じゅんこ)さん
整理収納アドバイザー1級を持つ、片付けのプロ。個人宅をはじめ、企業内での整理収納コンサルティング、家事効率化支援事業を展開。テレビや雑誌への出演、書籍も多数出版。

この記事は『毎日が発見』2020年12月号に掲載の情報です。
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