夫婦のこと、老親との関わり、子どもの成長、自身の体調の変化...50代はまだまだ悩みや迷いが多い年代ですよね。そんな50代こそ、大人の「ひとり時間」を充実させて自分らしく輝きませんか? 毎日が発見ネットの連載でもおなじみ、中道あんさんの著書『50代、もう一度「ひとり時間」』(三笠書房) より、「50代からの人生を心豊かに過ごすためのヒント」を連載形式でご紹介します。
介護とお金、親のためにしてよかったこと
2016年夏、母親が糖尿病の合併症で入院した際の入院費の請求書が届きました。
医療費108万6000円。
そのうち、1割負担としたら10万8600円ですが、私の母の場合、後期高齢者にあたるので「限度額適用・標準負担額減額認定証」を提示すると、2万4600円の自己負担で済みます。
そこにオムツ代や食費などの3万7440円を合わせると、合計6万2040円の支払いとなりました。
日本の健康保険制度は、本当にやさしい。
けれども、入院中も施設の家賃と管理費は支払わなければならないのがつらいところです。
医療費と介護費のダブルパンチとなります。
親のために入った保険に助けられる
そこで助けられたのが「医療保険」です。
給付されるのは1日わずか1000円ですが、24日間入院したので、その月は2万4000円の給付を受け取ることができました。
この医療保険への加入は、私が親のためにしてよかったなと思うことのひとつです。
保険に加入したのは、まだ私の娘が3歳だったころです。
ママ友からコープ共済の保険をすすめられたとき、ふと「うちの親が病気をしたときのために入っていたほうがいい」と思ったのがきっかけです。
私の母は、私が高校生のころから入退院を繰り返しており、年間、相当な医療費がかかっていました。
その記憶が頭の片隅にあったからかもしれませんね。
当初、両親は「娘に保険をかけられるなんて」と嘆き、保険の掛け金(2人分で月に8000円程度)がもったいないと難色を示していましたが、私が強引に加入させました。
さらに母が納得するまでの数年間は、私が保険料を支払っていましたが、今はそこまでしてよかったと思っています。
その後、父は10年にわたる肝臓がんとの闘病生活で、開腹手術やラジオ波治療、カテーテル手術などを受けましたが、その入院費・治療費も医療保険でまかなうことができました。
母の入院保障は、70歳までは1日3000円、その後1000円とわずかではありますが、それでも1か月の入院生活となると大きな助けになります。
年齢が上がれば上がるほど、保険料は高くなりますし、払い込んだ保険料よりも受け取る給付金のほうが少なく、損をする場合も出てきます。
私たち世代の親は70歳を過ぎていますから、今から、保険への新規加入は慎重に考えたほうがよいのですが、病気をしたときの保障について検討してみる必要はあるのかもしれません。
この機会に、親の保険の見直しをしてみてはいかがでしょうか。
アラフィフブロガーの、大人の「ひとり時間」を楽しむ心豊かな暮らしが綴られた一冊