開封した粉類、冷蔵庫に入れていますか? 専門家に聞く「食中毒を防ぐ暮らし術」

自宅の除菌やウイルス対策、皆さんどうされていますか? しっかりやってるけど、本当に正解かわからない...という人もいるのではないでしょうか? そこで、コロナ対策から洗濯物、食中毒の防止まで、各専門家の先生にお聞きしてきました。今回は、株式会社エミッシュ 管理栄養士の柴田真希(しばた・まき)さんに「冷凍・冷蔵庫や調理器具などに注意して、食中毒を防ぐ方法」を教えていただきました。

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生鮮食品の扱いに注意

この時期、家庭でも頻繁に発生する食中毒。

「注意したいのは、肉や魚などの生鮮食品。購入したら、パックから水分が漏れて、ほかの食品に付着しないようにビニール袋に包んで持ち帰ること。また、肉や魚、卵には細菌がついているので、扱う前後に必ず石けんで手を洗います」というのは、管理栄養士の柴田真希さん。

「調理したものを保存するなら、細菌が繁殖しやすい温度帯20~50℃を避けるよう、保冷剤などで一気に冷却。すぐ冷蔵・冷凍庫に入れます。また再度食べる際には、75℃以上で1分間以上加熱するのが殺菌調理の目安です」

食中毒を避ける冷凍・冷蔵庫の使い方

開閉し過ぎ、詰め込み過ぎは庫内の温度が急上昇し、保存性能が下がる原因に。要注意です。

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粉類も開封したら冷蔵庫に
粉類はいったん開封したらカビが生えやすく、ダニが入り込む危険性も。すぐ食べ切れないなら冷蔵庫で保存。

庫内は殺菌して清潔に保つ
庫内の汚れが気になったら、薄めた台所用漂白剤か消毒用エタノールを含ませたふきんでふいて消毒をする。

ドアノブも小まめに殺菌
家族が頻繁に開閉し、調理中汚れた手で触ることも多く、案外汚れているのが冷蔵庫のドアノブ。庫内と同様に小まめに消毒する。

生食するもの、加熱するものは分けて保存
加熱しないと食べられないもの、生食するものは棚を分けるか、収納ラックで仕切り、触れ合わないようにする。

冷凍でも保存期間は1カ月程度に
冷凍庫とはいえ、食材に霜がつくと風味も落ち、においもつくので、数週間~1カ月を目安に食べ切ってしまう。

注意すべき調理器具はこれ

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●まな板と包丁
使うたびに中性洗剤で洗い、肉や魚などの生ものに使用したら洗浄後に熱湯をかけて消毒するか漂白を。やかんやケトルに熱湯を用意しておくと、調理にも使えて便利。包丁の柄の部分も細菌が増殖しやすいので洗浄・消毒を忘れずに。

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●ふきん、スポンジ、たわし
ふきんやスポンジ類は濡れたまま放置すると細菌が増殖することに。使用後洗ったら、必ず干して乾かすこと。一日の終わりに台所用漂白剤で消毒しても。

≪食中毒を防ぐ台所習慣チェック≫

□ 調理前はもちろん、肉や魚、卵に触れたら、石けんで手洗いしている
□ 調理器具は使うたびに洗剤で洗っている
□ 一日の終わりには、調理器具を台所用漂白剤(もしくは熱湯)で消毒している

Q カレーなどの煮込み料理をたくさん作ってしまったら?

A 2日目のカレーは要注意です

煮込み料理を作り置きすると、ウエルシュ菌という食中毒原因菌が増えます。この菌は長時間高温で加熱しても死滅しないため、とにかく増やさないのがポイント。保存する際には十分な注意が必要です。

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調理後は放置せず、すぐ冷却。小分けにして冷凍・冷蔵庫へ。

Q 梅雨時の保存に向かないおかずは?

A 生もの以外にも注意すべきメニューがあります
マヨネーズあえのサラダ、ひき肉や貝類の料理は傷みやすく、梅雨時は集団給食でも避けられるメニューです。調理した場合、保存せずにすぐに食べ切るようにしましょう。

最初から読む:布マスク、どう洗うのが正解? 日常生活で心掛けたい「自宅でのコロナ対策」

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取材・文/阿部桃子 イラスト/岡本典子

 

<教えてくれた人>

株式会社エミッシュ 管理栄養士
柴田真希(しばた・まき)さん
女子栄養大学短期大学部卒業。給食管理、栄養カウンセリング、食品の企画・開発・営業を経て独立。TV 、出版、WEB媒体にレシピ・コラムを掲載するほか、食品メーカーのコンサルティングなどを手がける。

この記事は『毎日が発見』2020年7月号に掲載の情報です。
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