日本酒を醸造する過程でアルコール発酵したもろみを圧搾しますが、その際に出る副産物が酒かすです。いわば搾りかすですが、じつは酒かすは栄養が豊富で、調味料としても大活躍! 管理栄養士で料理研究家の村上祥子さんに、酒かすを利用したおかずの作り方について教えてもらいました。(酒かすペーストの作り方は最後にご紹介しています)
酒かすペースト×豚肉
1人分309kcal/塩分0.8g
●冷蔵で3日、冷凍で1カ月保存で可能。
材料(2人分)
豚ロース肉(カツ用)...100g×2枚
酒かすペースト...大さじ4
キャベツ(せん切り)...200g
イタリアンパセリ...少々
レモン(くし形切り)...2個
作り方
①豚肉は脂肪と赤身の間を包丁の先で突いて、筋切りする。
②豚肉1枚をジッパー付き保存袋に入れ、酒かすペースト大さじ2を加え、袋の上から押さえ、冷蔵する。もう1枚も同様に作る。1時間後には漬かっている。(冷凍する場合は、この段階で冷凍する)
③オーブントースターの天板にアルミホイルを敷き、酒かすペーストを軽く除いた2 を2枚並べ、強で8分、こんがりときつね色になるまで焼く。
④器にキャベツを盛り、豚肉を食べやすく切ってのせ、イタリアンパセリとレモンを添える。
酒かすペースト×鶏肉
1人分231kcal/塩分0.9g
●冷蔵で3日、冷凍で1カ月保存可能。
材料(2人分)
鶏もも肉...1枚(200g)
酒かすペースト...大さじ2
きゅうり...1/2本
すし酢(市販品)...小さじ1
赤とうがらし(輪切り)...1個
作り方
①鶏肉は皮に何カ所か包丁の先で刺して味の浸透をよくする。
②①をジッパー付き保存袋に入れ、酒かすペーストを加え、袋の上から押さえ、冷蔵する。1時間後には漬かっている。
③オーブントースターの天板にアルミホイルを敷き、酒かすペーストを軽く除いた鶏肉の皮を上にしてのせ、強で15分、火が通るまで焼く。
④きゅうりは乱切りにし、すし酢と赤とうがらしをからませる。
⑤器に食べやすく切った3 と4 を盛る。
酒かすペースト×魚
1人分170kcal/塩分0.9g
●冷蔵で3日、冷凍で1カ月保存可能。
材料(2人分)
さば(三枚おろし)...2枚(120g)
酒かすペースト...大さじ2
大根おろし...適量
ゆず(二つに切る)...1個
作り方
①さばをジッパー付き保存袋に入れ、酒かすペーストを加え、袋の上から押さえ、冷蔵する。1時間後には漬かっている。
②オーブントースターの天板にアルミホイルを敷き、酒かすペーストを軽く除き、十字に切り目を入れた1 を並べ、強で約5分焼く。
③器に盛り、大根おろしとゆずを添える。
※さば以外の魚も同じように漬けられる。
酒かすペーストの作り方
大さじ1あたり26kcal/塩分0.9g
冷蔵で1カ月、冷凍で2カ月保存可能
酒かすのうま味を凝縮した漬け床!
材料(作りやすい分量/できあがり大さじ14)
酒かす...100g
水...大さじ6
塩...小さじ2
砂糖...大さじ4
作り方
①酒かすを小さめに手でちぎって耐熱ボウルに入れ、水を加える。
②ふんわりとラップをし、電子レンジ600Wで2分加熱する。
③取り出して泡立て器でよく混ぜ、滑らかにする。
④滑らかになったら塩、砂糖を加えてさらに混ぜる。
※2分加熱しているので、アルコール分はほぼ飛んでいる。塩を加えているので、冷凍保存しても凍ることはない。