「速読」の新手法!脳を味方につける「高速読書」のススメ

老後のためにと投資関係の本を買い、ちょっと読んでは積み上げる...それ、時間もお金も無駄にしていませんか?そこで、「1冊30分で3回読む」という新しい読書法がまとめられた『死ぬほど読めて忘れない高速読書』(上岡正明/アスコム)から、本の内容を「知識と実益にする読み方」のメソッドを毎日連載でお届けします。

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読書の「目的」を言語化しよう

高速読書は、速く読めて記憶に定着するというのが何よりの特徴です。高速読書をしっかりマスターするためには、どんな準備をして、どんな読み方をして、どういう工夫をするのか。そしてどのような脳の使い方をするか、が大事になります。

まずは「事前準備」からです。脳を動かし、記憶術として本の内容を忘れないようにするための準備は、いくつか段階があります。なかでも、一番大切で、最初にやるべきことは「目的を持つ」ことだと思います。

たいていの読者の皆さんは、手にした本を速く読みたいという目的はあっても、何のために速読するのかという目的を持たずに始めてしまいます。しかし、これでは本があなたを助けるパートナーになりえません。

いっぽう、3社のグループカンパニーの経営者、投資家、脳科学の研究者、作家、大学の客員講師といったいくつもの顔を同時に持つ私にとって、本は常にビジネスパートナーであり、目的を達成するために勇気と方法とチャンスを与えてくれる道具であり、最強の武器でした。

具体的にこれから会社を設立したり、株式投資をはじめる方なら、そのための方法やチャンスを得るために本を読むわけです。

でも、ほとんどの人は人生の目的や願望を、まず明確に持たないまま、ただやみくもに速く読むことだけに集中して、「よかった」「悪かった」という書評で終わってしまう。だから記憶にも残らないし、読んだ内容が人生の成果に結びつかないわけです。

あなたの目的や願望は明確ですか

いいですか。いきなり、核心に入ります。

本を読むことをあなたの人生や成果に結びつけるには、最初に「目的意識と課題意識を明確に持つ」こと。これは、脳を味方につけるための、非常に大切な手続きです。この手続きを無視して、次のステップにも行けますが、効果は半減しますし、何より人生に変化が訪れません。

実際、そんなに難しいことではありません。

もし、目的や願望を設定したことがない、そんな方がいれば、紹介するとおりに進めてみてください。読む本は決まっている必要はありません。むしろ、決まっていないほうが、よりフラットな状態で自分の目的を棚卸できます。

つぎに、例えばノートや、もしあなたが日頃使っている手帳などあれば、その空白部分でもかまいません。アウトプットノートに書くのもおすすめです。そこに、いまあなたが果たしたい目的や願望、自分が抱えている課題、あるいは仕事で手に入れたいスキルやポジションなどを、自由に書き出してみてださい。

数は5個でも6個でも、20個近くになっても大丈夫です。

その後に、高速読書で本を読めば、それが心理学の本であっても、マーケティングの本であっても、歴史や仏教など宗教の本であっても、あなたの目的に役立つ箇所を脳が勝手に探し出し、これまで以上に本をインプットしながら、よりあなたの役に立つ読書ができるようになります。

そういった、自分の中に、「高速読書の目印(フラッグシップ)」というか、目的意識を常に持つことが非常に大事になります。

目的が決まったら、読むべき本はおのずとわかる

目的を決めたあとは、どのような本を選べばいいでしょうか。

「どういう本を選んだらいいですか?」

この話をすると、こうした質問が私のもとに多く届くようになります。あなたの中に目的や願望がセットされると、脳が自動的に追尾し始めるからです。戦闘機のミサイルと同じです。速くそこにたどりつきたい、と脳が勝手に動き始める。だから、これまでただ無作為に読んでいた人でも、そうした質問をしたくなるのです。

本を探すときは、基本的にまず自分の目的に沿うもの、自分の課題に沿うものを選ぶことになります。例えば、あなたが株式投資で困っているのであれば、まず目的や願望、解決したい課題を書き出します。子どもの教育に困っているのであれば、将来の理想や、どのような子に育ってほしいかを書き出します。

あとは、ある程度の規模の書店をぶらぶらと歩いていれば大丈夫です。どういうことを解決したいのか、ということを紙に書き出していれば、自然とそれに合った本を脳が見つけ出します。

カラーバスっていう心理効果をご存じでしょうか。

普段はまったく気にならないのに、朝のニュース番組で赤色がラッキーカラーだといわれると、とたんに町中を走る赤いバスはもちろん、職場や書店でも赤いものが目についてしまうというものです。

弊社でも目的や課題を明確にすることを大切にしています。

若い社員を部門リーダーやプロジェクトリーダーに抜擢すると、私は最初にまずやることがあります。本人と面談し、自分が理想とするリーダーと、その若い社員の特徴を見極めながらギャップを語るのです。

もちろん、どんな社員にも長所と短所があります。なので良い部分は褒めて、身につけてほしいスキル、変えてほしい欠点をきちんと分けて話すようにします。

例えば、このような流れです。

「どんなリーダーになりたい?」
「社員のモチベーションを上げて、また自分自身も数字を上げられるリーダーです」
「そのために、どんなことが足りないと思う」
「数字に対する知識が足りないと思います」
「あと3つぐらい挙げてみて」
「目標設定力です。どのように目標を作るかがわかりません。それから部下のマネジメントのために......」

と徐々に課題が細分化されていきます。

このように最初に目的を明確にし、解決すべき課題を与える。そして、それを目の前で、ひとつひとつ紙に書かせます。あとは本人が意識してなくても、ビジネス雑誌のコーナーで関連記事を見つけたり、商談中に気になるフレーズをメモしたりと、勝手に脳が追尾したとおりにその目標や課題を追いはじめるのです。こうした経験は多かれ少なかれ誰しもあると思います。

高速読書の主役は、本ではなくあなた

このように自分が課題や目的としているものを、人は自然と探し出して、見つけ出します。高速読書ではその力を利用します。たとえば、あなたがネイルサロンやカフェなどのお店を経営していて、ブログやインスタグラムでの集客方法がわからなかったとしましょう。どうにかして集客したい。これがあなたの課題です。

その状態で書店をぶらぶら歩けば、カラーバス効果で、あなたに最適な本に出合うことができるでしょう。また、実際本を読み始めれば、「集客したい」という目的とは関係ないことは読み飛ばすことができ、課題の解決策を脳が高速で追尾して、どんどん読書スピードは上がります。

これが高速読書をする上での大前提なのです。

目的が言語化されていないと、いくら高速読書のテクニックを使ったとしても成果はあげられません。地味ながら大切なことです。

今のあなたに必要な、「目的や課題を解決するための知識」をインプットするための読書、それが高速読書です。本に書かれているすべてのことをインプットする必要はありません。主役は本ではなく、あなた自身なのです。この前提は忘れないようにしてください。

041-shoei.jpg4章にわたって高速読書のやり方から自身に起こる変化までを解説。最も重要なアウトプットの方法は本書で!

 

上岡正明(かみおか・まさあき)

1975年生まれ。日本脳科学認知心理協会理事。株式会社フロンティアコンサルティング代表取締役社長。多摩大学大学院情報経営学科修了(MBA)。多摩大学客員講師。脳科学的なアプローチから「高速読書」を考案して実践。脳科学と心理医学に基づくセミナーは人気を博し、常に2カ月先まで満員。

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『死ぬほど読めて忘れない高速読書』

(上岡正明/アスコム)

本を読みたいけど時間がない…そんなあなたに届けたい、頭に刻み込まれる高速読書術。トレーニングする必要もなく、誰でもできる。本を読んだその日から、本を読むスピードが一気に上がる!脳科学を基にした実践的なメソッドが盛だくさんです。

※この記事は『死ぬほど読めて忘れない高速読書』(上岡正明/アスコム)からの抜粋です。

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