就職を左右する"学歴"。最近は"就職に学歴は関係ない"という風潮になりつつあるものの、未だに学歴採用を行う会社も少なくありませんよね。
たとえば、ブランクありの主婦が社会復帰する場合、学歴はどのくらい有利に働くと思いますか? 先日、「ブランクがある主婦でも高学歴なら社会復帰できるのか」という話題が注目を集めました。
学歴が物を言うのは新卒まで?
悩みを募らせているのは、有名大学を卒業した高学歴主婦。大学卒業後は就職し、その後すぐに結婚して家庭に入りました。しかし最近になって社会復帰を考え始め、「資格がない」「ブランクがある」などがネックになっているようです。
まず"資格"についてのコメントには、「何の資格かにもよるけど資格はあるに越したことはないと思う」「資格なしでも計画的にキャリアを積んで結婚した人と、そうでない人では厳しさが違うかな」「資格があればいいって話ではなく、雇い主は資格を持っている"経験者"がほしいもの」といった厳しい声が。
また"学歴"や"ブランク"に関しても、「どんなに高学歴でも勤務のブランクが長いと仕事の選択肢は狭いかも」「長いブランク明けの就活では、学歴はあまり重視されないと思う」「学歴が物を言うのは新卒まで。正直、正社員の道は険しい」「パートから始めてじっくり次を探すのが賢明」と警鐘を鳴らしています。
数あるコメントの中にはこんな声も。一見高学歴には何のデメリットもないように感じますが、ネット上には「無駄に高学歴だとかえってやりにくいことばかり。『この学歴で何故この仕事?』と思われたり...」「高学歴というだけで色眼鏡で見られる。『〇〇卒なんだからこんなの余裕だよね』とか『秀才の〇〇さんにはつまらない話だったね』とかもうウンザリ」「大学卒業後、今の夫とすぐに結婚。祝福の代わりに、周りから『せっかく〇〇大学卒業したのに勿体ない』って散々言われた」という声も上がっていました。
「有配偶者・子どもあり」の高学歴女性は約8割が離職している!?
高学歴女性の働き方については、こんな面白いデータもあります。2015年11月に日本総研が発表した「東京圏で暮らす高学歴女性の働き方等に関するアンケート調査結果」では、"高学歴女性"の就業状態の変化を徹底リサーチ。
「新卒時点で正規雇用の職に就いた」女性1,364人のうち、「初婚時点で正規雇用の職場に留まっている」女性は全体の65.1%、「第一子出産時点」に関しては48.1%となっています。さらに「有配偶者・子どもありの状態で正規雇用の職場に留まる」女性は僅か23.6%と、約8割の女性が離職また転職している様子。
一方「配偶者と離別・子どもあり」の場合は50.0%、「有配偶者・こどもなし」が33.8%、「配偶者と離別・子どもなし」は54.8%、そして「未婚」は65.3%が正規雇用の職に留まっています。
結婚や子どもによって、大きく左右される高学歴女性の"その後"。「高学歴だから安泰」とは限らないのかもしれませんね。
文/藤江由美
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