近ごろは職場でバリバリ働く「兼業主婦」も珍しくありません。しかし中には、更なるキャリアアップを目指すべきか悩んでいるお母さんも多く見られます。
「正社員になるチャンス」に挑戦すべき?
ある40代のお母さんは「正社員になるチャンスを掴むべきか、派遣社員でのんびり働いていくか」という問題に直面し、ネット上でアドバイスを求めていました。
元々は産休交代の派遣社員として現在の職場に籍を置いており、期間満了が近づいた時期に思いがけず派遣社員のままの再契約の打診を受けたそう。しかし別の会社からも声をかけられ、頭を悩ませています。
在籍中の職場は人間関係が良好で給与にも不服はなく、仕事内容もかなり楽なので良くも悪くもぬるま湯のような環境が特徴的。一方で声のかかっている会社の方は「社員登用」のチャンスがあり、ステップアップへの道が拓かれています。その代わり初めの1年間は現在よりも給与が下がってしまうため、「年齢的に正社員になる最後のチャンスだけど、目先の給料を優先すべきか...」ともコメントしていました。
他のお母さんからは、「正社員になれるチャンスがあるなら挑戦すべき! 少しくらい家計が厳しくなっても、後から来るリターンの方が絶対に大きい」「私なら絶対、内定先の方に入社します。正社員になった方が生活を安定させられますよ」「50代になったら自分が思っている以上に能力が衰える。後悔しないよう、40代のうちに新しい環境に飛び込んだ方がいいよ!」といった応援の声が多数上がっています。
「自分に合った雇用形態が一番」という声も
厚生労働省は、雇用形態・性別・年齢の観点から見た賃金の増減率を発表。2016年のデータによると「正社員以外」の雇用形態で働いている女性の賃金は30代がピークで、年を重ねるごとに下降しています。しかし正社員として働く女性の賃金は30代を過ぎても上がり続け、50代でピークを迎えるもよう。
やはり正社員の道を歩むと収入は増える傾向にありますが、子どもを持つ女性の正社員比率はかなり低い状態です。「エン・ジャパン」が運営する「女の求人マート」では、お母さんたちを対象とした仕事の意識調査が行われました。アンケート結果を見ると、回答者の半数以上が「パート・アルバイト」として働いていることが判明。「正社員」と回答したのは、全体のわずか8パーセントです。
また7割近くの女性が、「家事や育児などプライベートと両立できる程度で働きたい」とも回答していました。ネット上を見ると、「正社員ではなくパートや派遣社員として働く方がライフスタイルに合っている」と考えているお母さんも多いようです。自分にピッタリな雇用形態で働くのが、長く仕事を続けるうえでベストな選択かもしれませんね。
文/藤江由美