10連休もいよいよ終わりが見えてきました。久しぶりの会社で五月病になっちゃいそう...という人もいるかもしれません。そんなときにぜひおすすめしたいのが、時計遺伝子を活性化し、目覚めの良い朝を迎える「朝食」です。
今回は一般社団法人睡眠スパ協会代表理事、並びに睡眠アプリSomnusの監修者を務める金沢優治氏(以下、金沢氏)に朝食と目覚めの関係についてお聞きしました。
朝日を浴びることで、脳がスッキリ!
起床時に「頭がボーッとする」というのは皆さんもよくあると思います。これは脳が起床する準備ができていないため引き起こされるものです。睡眠中はレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返す過程で疲労回復・脳の整理など翌日活動するための準備を行っています。睡眠時間を十分に取れていなかったり・お酒や夜食により睡眠効率が低下すると準備が完了しない状態で起きてしまうことになります。
そこで最近注目されているのが「起床時に太陽の光を浴びる」こと。
目に入った光は視細胞から中枢神経にある時計遺伝子に刺激を伝えることで脳の覚醒を促すセロトニンを分泌します。視界から入った光が脳に活動時間であることを知らせるため、徐々に脳がスッキリするようになるのです。
最近では、目覚ましと同時に人口的な光を放出する"光目覚まし時計"という商品も市販で売られる程注目されてきています。ただし適切な睡眠時間を確保していることが前提です。確保できてない場合は、太陽光による覚醒をしても身体の疲労回復ができておらず、眠くなってしまいます。
身体を動かす準備をする、朝食
しかし「太陽の光を浴びるだけでは覚醒は不十分」と金沢氏は指摘します。
起床時の光は脳や脊髄に集まる中枢神経にある時計遺伝子には刺激を送りますが、身体に分散している末梢神経にある時計遺伝子には十分に刺激は伝わらないのです。起床直後に手や足を滑らせた経験がある人は多いと思いますが、これは脳が起きていても身体が起きていないためです。太陽を浴びるだけでは目覚めが完全に良くなったと言えないのです。
そこで重要なのが「朝食」。
起床1〜2時間以内に朝食を摂ることで、末梢神経が関わる肺・肝臓などの臓器や筋肉の時計遺伝子に刺激を送り、身体の覚醒に繋げることができます。
起床直後は太陽の光を浴びるだけでなく、朝食をしっかり摂り、頭も心もスッキリした状態で1日をスタートしていきましょう。