共感型:相手の意見やアイデアに同意する態度を示す
① まさに○○さんの仰るとおりでして、
ミーティングの際に相手の発言に対して、「まさに○○さんの仰るとおりで」と前置きしてから持論を述べる方法。「自分の発言に同意を示しているこの人は自分の味方に違いない」と相手が認識(≒誤認)してくれるため、議論をスムーズに進めやすくなる。
前置きで相手に対してマウントポジションを提供することがこのテクニックの本質であり、その後に続く内容についてはある意味どうでもよく、特に気にする必要がないという点で非常に便利な方法である。
【使用例】
「まさに○○さんの仰るとおりでして、社員のモチベーション向上には組織風土の根本的な改善が欠かせないと考えております」
「まさに○○さんの仰るとおりでして、この製品の品質向上には新たなテクノロジーの導入が必要不可欠だと考えております」
「まさに○○さんの仰るとおりでして、私たちはこのプロジェクトに取り組む際に顧客の利益を最優先に考えるべきだと考えております」
② その点については私もまったく同感です
「その点については私もまったく同感です」と前置きしてから持論を述べることで、議論をスムーズに進めやすくする方法である。冒頭に「まさにまさに」といった言葉を付け加えると威力が増す場合があるので、必要に応じて活用するといいだろう。
【使用例】
「その点については私もまったく同感です。マーケティング戦略の成功には徹底的な市場調査が欠かせませんよね」
「その点については私もまったく同感です。働き方改革の推進には組織全体での意識改革が必要だと考えています」
「その点については私もまったく同感です。チームワークを強化するためには、コミュニケーション能力の底上げが重要なんですよね」
③ 仰ることは論点として極めて重要だと考えております
会議でトンチンカンな意見を述べてきた上司をスルーしつつ、議論を前に進める際に使える前置きフレーズ。「論点として極めて重要である」と言われているため、相手としてもこちらの意見に耳を傾けやすくなる。類似の事例としては、
「論理的には非常に正しいと思うのですが」
「極めて正論ではあるとは思うのですが」
「それは本当に良い論点ですが」
などが挙げられる。
【使用例】
「仰ることは論点として極めて重要だと考えておりますが、一方で、従業員の福利厚生を改善するためにも、会社の収益性を向上させる策を検討すべきと考えています」
「仰ることは論点として極めて重要だと考えておりますが、一方で、社内の雰囲気を良くするためには、コミュニケーションスキルの向上が必要不可欠と考えております」
「仰ることは論点として極めて重要だと考えておりますが、一方で、イノベーションのスピードを加速するためには、研究開発への投資を増やすことが何よりも必要なことだと考えております」