「もう太らない体」の土台を作る。健康運動指導士が提唱、やせるために減らすべき「カロリー量」の算出法

<体重75kgの男性Aさんの場合>

STEP1:現在の75kgを維持するのに必要な1日のカロリー量を求める
34(メッツ・時)×75(kg)=2550(kcal)

STEP2:なりたい体重68kgであるために必要な1日のカロリー量を求める
34(メッツ・時)×68(kg)=2312(kcal)

STEP3:1日に減らすべきカロリー量を求める
2550(kcal)-2312(kcal)=238(kcal)

Aさんは1日のカロリー量を2550kcalから2312kcalにする、すなわち238kcal減らせば、そのうちにマイナス7キロを実現できることになります。2312kcalしか摂っていなければ、そのうちに体重は68kgにならざるを得ないのです。

238kcalと言えば、だいたいごはん茶碗少なめ1杯くらい(約150g)。Aさんがいつもごはんをお代わりしている人であれば、それを1食分やめるだけでも1日の目標カロリーを減らせることになります。

<体重58kgの女性Bさんの場合>

STEP1:現在の58kgを維持するのに必要な1日のカロリー量を求める
34(メッツ・時)×58(kg)=1972(kcal)

STEP2:なりたい体重53kgであるために必要な1日のカロリー量を求める
34(メッツ・時)×53(kg)=1802(kcal)

STEP3:1日に減らすべきカロリー量を求める
1972(kcal)-1802(kcal)=170(kcal)

Aさんの場合と同様、Bさんは1日のカロリー量を1972kcalから1802kcalにする、すなわち170kcal減らせば、そのうちにマイナス5キロを実現できることになります。1802kcalしか摂っていなければ、そのうちに体重は53kgにならざるを得ないのです。

170kcalと言えば、だいたいプリン1個くらい。Bさんがいつもランチのデザートにプリンを食べていたとすれば、それをやめるだけでも1日の目標カロリーを減らせることになります。

なお、「計算式にあるメッツ・時っていったい何?」「34って数字はどこから出てきたの?」と疑問に思っている方も多いでしょう。それについては、これからご説明していきます。ここでは、1日の運動量がそんなに多くない人がダイエットを始める場合、食べていいカロリー量は「34×なりたい体重」で割り出すことができるということを覚えておいてください。

STEP2で出した「なりたい体重であるために必要な1日のカロリー量」というのは、「目標の体重になるために自分が1日に食べていいカロリー量」を表わしています。逆に言えば、そのカロリー量しか摂っていなければ目標の体重にならざるを得ないというカロリー量です。

要するに、1日の食事をSTEP2で出した「食べていいカロリー量」内に抑えていれば、カロリー収支がマイナスになって日々確実にやせていくということなのです。

 

清水忍

トレーニングジムIPFヘッドトレーナー。アメリカスポーツ医学会認定運動生理学士(ACSM/EP)、健康運動指導士。一九六七年、群馬県生まれ。大手フィットネスクラブ勤務後、スポーツトレーナー養成学校講師を経て独立。「なぜ」を追求するロジカルな指導で、メジャーリーガー・菊池雄星投手らプロアスリートのパーソナルトレーナーとして絶大な人気を誇る。ダイエット指導歴三十五年以上。NESTA JAPANエリアマネージャー、菊池投手考案の野球複合型施設「King of the Hill」アドバイザー。「Tarzan」監修など多くのメディアで活躍中。『ロジカル筋トレ』『超宅トレ』など著書・監修書多数。

※本記事は清水忍著の書籍『ロジカルダイエット 3か月で「勝手に痩せる体」になる』(幻冬舎)から一部抜粋・編集しました。
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