新玉ねぎ、春キャベツ、山菜...。スーパーマーケットの野菜売り場もすっかり春めいてきました。買い物をするのも、キッチンに立つのも、心が浮き立ちますよね。しかしメインおかずは肉や魚に頼ってしまい、野菜は副菜になりがちです。野菜をメインにしたおかずって何があるのでしょう。そこで、野菜をたっぷり使ったレシピが人気で、レシピ本『簡単なのにウマすぎる! もりもり野菜レシピ』を上梓したYouTuber・料理愛好家のかっちゃんに、野菜料理の魅力と、おすすめのレシピを聞きました。
かっちゃんはもともと肉料理や再現料理を中心にレシピを発表していました。
野菜に注目したのは、コロナ禍がきっかけだったそう。
「コロナ太りでカロリーを気にする方が多かったので、"たくさん食べられて満足感があり、かつ体に優しいものを"と野菜レシピを作るようになりました」
そして野菜料理を作っていくうちに、野菜の魅力にどんどんハマっていったと言います。
「お肉は火を入れないと食べられないけれど、野菜は生で食べられますよね。生でも調味料をちょっと変えるだけで簡単に別の料理にもできる。使いまわしがしやすいですよね。例えば、せん切りキャベツのドレッシングを変えるだけで別の味になるし、湯通ししたら青臭さがとれてこんなにおいしいんだ!って。切り方を変えるだけでも食感、味のしみこみ方が違ったり。レシピを考えながらいろいろな発見があって、それがすごく楽しいです」と語ります。
そして季節を感じられることも魅力の一つだと言います。
「動画を作っていると、季節感や曜日感覚がなくなっていくんです。在宅で仕事をされている方も同じではないかと思います。でも、野菜を好きになって、季節感は大切だなって思いました。楽しく買い物をしてそれを家で料理して食べる楽しみ。派手さはないけれど、充実感があって、心がとっても満たされます」
そんなかっちゃんが作る野菜料理は、ボリュームがあって満足感がたっぷり。
その秘訣は何でしょう?
「野菜をメインに考えるとき、お肉や魚料理を野菜に置き換えて考えますね。例えば"新玉ねぎを食べたい⇒チキンナゲットってみんな好きだよね⇒鶏肉を玉ねぎに置き換えてみよう"という感じです」
そうした発想で料理を考えつつ、簡単かつ栄養を逃さない調理法を心がけてレシピを開発しているのだそう。
最後に、新著『簡単なのにウマすぎる! もりもり野菜レシピ』(KADOKAWA)から、春に旬を迎える野菜のおすすめレシピを教えてもらいました。
「お気に入りのキャベツおにぎり、チキンナゲットから発想したオニオンナゲットです。おなかも心も満たされる野菜料理をぜひ楽しんでください」
ごはん×キャベツの意外な組み合わせが合う!
『キャベツおにぎり』
材料(4~5個分)
キャベツの細切り...1/6個分(約200g)
(A)鶏ガラスープの素 ...小さじ1と1/2
(A)白いりごま、ごま油 ...各大さじ1
温かいごはん...お茶碗2杯分(約350g)
塩...適量
作り方
(1)具を作る
キャベツはボウルに入れ、熱湯をかけて湯通しし、湯をきる。粗熱がとれたら水けをしっかり絞り、粗く刻む。さらに水けを絞ってボウルに入れ、(A)を加えて混ぜる。
(2)むすぶ
ごはんを加えてさっと混ぜ、塩で味をととのえる。食べやすい大きさに三角にむすぶ。
玉ねぎの風味が生きて、チキンナゲットを超えるおいしさ!
『オニオンナゲット』
材料(2人分、10~12個分)
新玉ねぎ...大1個(約250g)
はんぺん...1枚(約100g)
(A)卵...1個
(A)片栗粉...大さじ2
(A)塩...小さじ1/4
サラダ油...適量
作り方
(1)タネを作る
新玉ねぎはみじん切りにし、耐熱容器に入れて電子レンジで約1分加熱して粗熱をとる(普通の玉ねぎの場合、加熱時間は約2分)。はんぺんはポリ袋に入れてもんでつぶし、(A)を加えてさらにもみ込んでペースト状にする。玉ねぎの水けを絞って加え、もんで混ぜる。
(2)揚げ焼きにする
フライパンに1cm深さのサラダ油を入れて熱する。(1)を10~12等分してスプーンで小判形に整えながら並べ入れ、途中上下を返してきつね色になるまで3~4分揚げ焼きにし、油をきる。好みでトマトケチャップを添える。
かっちゃんの新著『簡単なのにウマすぎる! もりもり野菜レシピ』は2022年3月31日に発売!
撮影/山本章貴 スタイリング/西尾樹里(Oisy!!)