お助け食材「バナナ」も活用! 「調理定年」を提唱する91歳評論家・樋口恵子さん1週間のごはん事情

栄養が足りないときのお助け食材

「調理定年を宣言したので、食事作りの煩わしさからは解放されましたが、70代よりは80代、そして90代と、食が細くなっていくのを感じます。そこで、食欲がないなと思ったときは、内科医の先生から紹介された高カロリーゼリーをいただくようにしています。ゼリー1

個で150kcal。たんぱく質が3gも摂れるそうです。バナナも我が家の常備品。ご飯をいただくのが重たいときは、バナナ1本と牛乳だけということもありますね。

低栄養状態になると筋力が衰えて歩けなくなったり、他の病気を誘発することにもつながるので、食欲が落ちたと思ったら、早いうちから栄養補助食品を使うといいですね。そして、元気でいるためには楽しく食事をする機会を増やすことね」

先日、友人を数名招いてランチパーティーを開催したら大好評だったという樋口さん。

「料理はシルバー人材センターの方に作っていただけばいいんですから、楽ですよ。お弁当を持ち寄ったっていいんです。楽しく食べる習慣作りも、いつまでも元気でいる秘訣だと思いますね」

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お助け食材「バナナ」も活用! 「調理定年」を提唱する91歳評論家・樋口恵子さん1週間のごはん事情 2307_P048-049_06.jpg写真上は、「鳩サブレー」と医師から紹介してもらったというネスレの「アイソカル(R)ゼリーハイカロリー」。ゼリーはネット注文のみ。バナナも常備。

食事も大切だけど運動も!

乳がんも乗り越え、91歳のいまも仕事を続けている樋口さん。

この4月に『徹子の部屋』に出演したときは、ハイヒール姿で踵(かかと)落とし体操を披露し、放映後、大反響だったそうです。

「足が弱くなってしまったので、いま自宅にリハビリの先生に来ていただいているんです。その先生からすすめられたのが、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)予防に効果がある踵落とし体操。黙々とやるのはつまらないので、私は"ピッちゃん体操"と名付けて、歌いながらやっています」

食事作りでストレスをためるくらいなら、調理定年して楽しく食べる。

そして体操も、歌いながら楽しくやる。

何でも面白がる前向きさが、樋口さんの元気の秘訣。

もしもあなたが、食事作りがおっくうとストレスをためているなら、そろそろ調理定年してみてはどうですか?

いままでと違う扉が開くかもしれません。

お助け食材「バナナ」も活用! 「調理定年」を提唱する91歳評論家・樋口恵子さん1週間のごはん事情 2307_P048-049_07.jpgお助け食材「バナナ」も活用! 「調理定年」を提唱する91歳評論家・樋口恵子さん1週間のごはん事情 2307_P048-049_08.jpg

骨が丈夫になる踵落とし体操。「ピッちゃん、ピコピコ、ピコ、ニャンニャン」で、踵の上げ下ろしが4回。5回歌えば20回できる!

取材・文/丸山佳子 撮影/原田 崇

 

<教えてくれた人>

評論家
樋口恵子(ひぐち・けいこ)さん

東京都生まれ。東京大学文学部卒業後、時事通信社、学習研究社、キヤノンを経て評論活動に入る。NPO法人「高齢社会をよくする女性の会」理事長。自らの老いを語った『老いの玉手箱 痛快!心地よく生きるヒント100』などがベストセラーに。

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この記事は『毎日が発見』2023年7月号に掲載の情報です。

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