いまや、60代の9割、70代の8割がスマホを持つ時代。とはいえなかなか敷居が高いと思っている人も多いのでは? そこで今回は、「88歳のプログラマー」として活躍されている若宮正子さんのスマホの活用法をご紹介。人とつながれたり、暮らしがラクになったり、きっと思わぬ発見があるはずです。
この記事は月刊誌『毎日が発見』2023年9月号に掲載の情報です。
スマホは万能電脳小箱
活用すれば世界が広がる
スマホは万能電脳小箱なのです。
これまでの携帯電話とは違って、目的地までの道順や電車の時刻、「この野菜で何を作ろうかしら?」などと思ったときにも、知りたいことを尋ねれば瞬時に教えてくれます。
物知りの友達ができた感覚で、スマホを使いこなして、自分の世界をグンと広げましょう。
まずは、怖がらずに触れてみること!
若宮流・スマホと仲良くなる3つの心得
1.怖がらずにドンドン操作して習得しましょう。
2.家族と同じ機種にすると教えてもらいやすいです。
3.脳トレだと思って、毎日「ライン」しましょう。
若宮流便利なスマホの使い方
私は大人世代こそスマホが必要だと考えています。
地震や水害といった緊急事態のときに、避難場所を知らせてくれたり、SOSを発信できたり。
つまり命綱としての役割を担ってくれるので、私のように一人暮らしでもスマホがあれば安心していられるのです。
使い方次第では、お財布代わりにもなるし、家の鍵にもなります。
スマホがあれば荷物が最小限で済むというのもありがたいですね。
また、手持ち無沙汰なときの強い味方でもあります。
外出先でポツンと一人というときに、調べ物をしたり、メールをチェックしたりしてやり過ごしているのです。
なんといってもスマホがあれば寂しくありません。
「ライン」を使って家族や友人に「おはよう」と書かれたスタンプを送るだけで、誰かとつながることができます。
いずれ「物忘れ」が始まったときも確認事項を残しておけば、何度も伝える手間が省けて便利です。
電話はタイミングが気になりますが、「ライン」なら相手が都合のいいときに見ることができるので気遣いがいりません。
また「インスタグラム」や私が加入している「メロウ倶楽部」などのネットコミュニティーに参加すれば、共通の関心事でフワッとつながる友達ができることでしょう。
きれいな花や景色を見かけたら思わず写真を撮りたくなりますが、一人で眺めていてもつまらないもの。
誰かと感動を共有することで、豊かな気持ちが何倍にも膨らむのでは?と思っています。
案ずるより産むが易し。
まずはスマホデビューしてみませんか?
その上で、ゆる~く楽しんでいただきたいと思います。
若宮さんが開発したゲームアプリ「hinadan」。ひな人形を正しい位置に置いていくという、シンプルなゲーム性が人気を呼びました。
若宮さんは、スマホと連動できる「アップルウォッチ」を愛用。心拍数などを記録してくれるので「健康管理に役立っています」と若宮さん。
取材・文/丸山あかね 撮影/齋藤ジン