まるで小料理屋さんのおかみ! お店の気分で、盛夏のおもてなし/暮らしの晴れ間

静岡県熱海市在住の人気ガーデナー・水谷昭美さん。定期誌『毎日が発見』の連載「暮らしの晴れ間」から、季節を感じ、日々の暮らしをゆったりと楽しむ水谷さんの暮らしをご紹介します。今回は、「お店の気分で、盛夏のおもてなし」をお届けします。

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(上) ムクゲは茶花としても使われる夏の花。一輪挿しをすだれに掛けて友人を迎えます。
(下)涼しげな青い実はイボタノキ。背景のすだれは、裏山の木の枝を並べて手作りしたもの。

遊びにきてくれる友人にひととき暑さを忘れてほしい。

そんな気持ちで料理をしました。

メニューは大葉入りの氷に盛った素麺。

いつもの味が、器を替えるだけでちょっとぜいたくになります。

あとは、あゆの一夜干し。

一晩夜風に当てて作ったのよ...と話しながらテーブルに運べば、小料理屋さんのおかみになったよう。

私も楽しくなります。

大葉氷のひんやり素麺

まるで小料理屋さんのおかみ! お店の気分で、盛夏のおもてなし/暮らしの晴れ間 2108_P004_02.jpg大葉は庭で育てたもの。摘みたてを刻めばさわやかな香りが広がります。氷が溶けて大葉が顔を出すのも楽しみ。

(1)まず氷の準備。写真のように、サイズ違いの豆腐パックなどを重ねて水を入れ、冷凍庫で固める。水には大葉を2~3枚(大きい場合は食べやすくちぎる)入れておく。

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(2)素麺をゆで、薬味の大葉を刻む。

(3)(1)の氷に(2)を盛り付け、めんつゆをかけていただく。氷が溶けるとめんつゆが薄くなるので、盛り付けはすぐ食べ切れる量に。

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お気に入りの夏の帽子。かぶらないときはこんなふうに部屋小物に。

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夏の風物詩、蚊取り線香。開け放った窓のそばに常備しています。

あゆの自家製一夜干し

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あゆは繊細な身のしっとり感もごちそう。干すというより乾かすイメージで、パサパサにならないように気を付けました。

(1)あゆの鮮魚を背から2枚に開き、内臓を取り除く。

(2)料理用のバットなどにあゆを並べ、ひたひたになるくらいまで塩水を入れて、冷蔵庫で15分ほど置く。塩味は好みだが、繊細なあゆの味を生かすには薄めがおすすめ。ここではあゆ4尾が入るバットを使用し、水に小さじ2程度の塩を加えた。

(3)(2)を冷蔵庫から取り出し、風通しのいいザルなどに並べて一晩夜風に当て、水分を抜く。風がない日なら扇風機の風を送っても。

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(4)程よく水分が抜けた(3)を焼き、レモンを搾っていただく。

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取材・文/飯田充代 撮影/斎藤大地

 

水谷昭美(みずたに・あきみ)さん

1951年、愛知県生まれ、静岡県熱海市在住。幼い頃からお小遣いを全て花代に使ったという生粋のガーデナー。著書に『小さな庭に四季をつくる』(主婦と生活社)ほかがある。

この記事は『毎日が発見』2021年8月号に掲載の情報です。

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