片づけのためには「モノを捨てる」必要があると思っていませんか?5000軒以上の家を片づけてきた古堅純子さんは、「モノを捨てなくても、一生散らからない空間は実現できる」と言います。そこで、古堅さんの著書『シニアのための なぜかワクワクする片づけの新常識』(朝日新聞出版)より、「夢と希望を生み出す片づけのヒント」を連載形式でご紹介します。
リバウンドしないために
せっかく片づけても、すぐまたモノだらけになってしまっては元も子もありません。
「夢と希望」を実現する清々しい空間は、いつまでも維持していただきたいものです。
せっかく片づけたのにリバウンドする原因は大きく分けて次の三つだと思います。
ひとつは片づけの目的がはっきりしていない場合。
何のために片づけるのかという目標がクリアになっていないと、せっかく片づけても、今までの生き方の延長線上で、またダラダラとモノをしまい続け、挙げ句の果てにしまいきれずに散らかっていきます。
「何をするために、片づけたんだっけ?」
という目的をもう一度はっきりさせてみましょう。
ふたつめは効率的な家事のシステムが整っていない場合です。
ライフラインや生活動線が整備されていなかったり、毎日の暮らしを効率的に進めるシステムが整っていないと、モノの渋滞が起きます。
モノの渋滞が生じると、それがモノだまりになり、家中に広がっていくことになります。
どうすれば、効率よく物事が動くのか。
モノの配置や時間軸で毎日の暮らしを点検し直す必要があります。
三つめは"チョイ置き"してしまう習慣があることです。
年齢を重ねてくると、体が若いときのようには動かないので、身の回りに、いつも使うモノをチョイ置きしてしまうのはしかたありません。
といってチョイ置きを無制限に許していくと、そこから土手が決壊するように、家の空間にどんどんモノだまりが広がっていきます。
ですから、まずはチョイ置きしてもいい場所をつくる。
そしてその場所をキープできるようにするのが、シニアや高齢者の片づけをリバウンドさせないために必要なことです。
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シニアの自宅を「夢や希望が持てる、幸せな場所」にするための、実践的で「目からウロコ」なアドバイスを5章にわたって解説