「どの書類を残して、何を捨てたらいいのか分からない」「必要なときに、書類を探さずに取り出したい」「整理してもすぐたまって散乱してしまう」。書類の整理、みなさんどうしていますか?家の中にあふれているっていう人も多いのではないでしょうか?そこで、片づけアドバイザーの石阪京子さんに「使いたいときにすぐ取り出せる、書類整理のコツ」をお聞きしました。今回はあらゆる書類をA4サイズに統一して、家族みんなで必要なときに、探さないですぐ取り出せる書類保存術をご紹介します。
■ポイント1「まずはジャンル別に分ける」
まずは「捨ててOK」な書類と「捨てたらNG」の書類に分けることが大切です。前回の記事でお伝えした「捨ててOK&NGリスト」を元に残しておく書類が決まったら、目的別にジャンル分けします。これが、探さない書類保存の第一歩! 多くの家庭に当てはまりやすい以下の5ジャンルを提案しましたが、家庭の事情に合わせてアレンジしてもOKです。
<ジャンル分けの一例>
●暮らし
年金手帳や介護保険証、マイナンバーカードやパスポートといった長く保存する公的書類など。
●健康
健康保険証や診察券、介護保険関連の書類やお薬手帳、時々見返したい健康診断の結果など。
●お金
控除や税金関係の書類、各種保険証券、通帳やキャッシュカードなど。
●取扱説明書/保証書
主に家電やキッチン製品のもの。最終的には使用する部屋ごとに分けて保存します。
●未処理
各種支払いや提出物など、主に「やらなければならないこと」。
■ポイント2「次にA4サイズにそろえ、フォルダーにまとめる」
A4にそろえるのは散らかり防止のため。大きさが違う食器が収納しにくいように、書類も大きさがバラバラだと散らかやすくなります。重要書類のほとんどはA4サイズのためさほど手間にならないのでご安心を。
大きさをそろえたら、フォルダー(下参照)などを活用し、目的別にひとまとめにしておきます。例えば[お金]ジャンルあれば、「貯金」「保険」などと細分化。その方が必要なときに探しやすくなります。
<こんな時はどうする?>
●もともとA4サイズの書類は...
「フォルダーにそのまま挟み込む」
挟んでおくだけなので、書類の出し入れが簡単です。期限が過ぎて不要になった書類を整理するのもラクチン。
書類を挟むだけ!
●A4サイズ以外の書類は...
「リフィルを利用してA4サイズにそろえる」
A4サイズのリフィルを用意。小さい書類はそのまま、大きい書類は折るなどしてポケット部分に入れておきましょう。
スティックファスナーを使うと、リフィルをフォルダーに留めることができます。
●カード類は...
「リフィルを利用してA4サイズに収納」
カードは専用のリフィルを活用。2ポケットタイプは通帳などにおすすめ。どちらもひと目で見渡せるのが最大のポイントです。
■ポイント3「最後に、ボックスに入れて、一つにまとめる」
この段階でいくつかのフォルダーができているはずなので、それらをファイルボックスに入れて保存します。ファイルボックスは100円ショップでも手に入り、とても便利なので、ぜひ活用を。フォルダーで細分化し、ボックスで大まかに保存、がポイントです。
ラベルには項目を書く
ファイルボックスには複数のフォルダーを入れます。フォルダーのラベルには探しやすいように、「貯金」「保険」などと項目を書いておきましょう。
ボックスは一つの場所にまとめておく
ボックスの外側には[お金]などとジャンルを明記し、ひと目で分かるようにしておきます。家族で使える書類保存エリアの完成。
■ジャンル分けに迷ってしまったら...
「とりあえず[未処理]ボックスに入れてしまう」
ジャンル分けする前の書類は、とりあえず[未処理]ボックスへ。ここに集まりがちな書類は、手を付けれ減らせるというものがほとんど。「すぐやる」「提出」「家族に確認(して捨てる)」などに分けておくと、やるべきことが整理されます。
【書類整理におすすめのグッズ】
ファイルボックス
複数のフォルダーをまとめて保存。下に向かって細くなったものは使いにくいので、均等の広さのものがおすすめです。
フォルダー
紙製A4サイズを推奨。大量の書類が挟めるマチ付きもあり。同じ色でそろえたほうが、きれいにまとまります。
リフィル
A 4サイズで左にファイル穴があるものを使用。カード用や通帳・パスポート用など、さまざまな種類があります。
スティックファスナー
リフィルをフォルダーに固定するときに使用。ファイル穴に通し折り曲げて固定します。
取材・文/峰岸美帆 イラスト/わかばやしたえこ