今までは結婚披露宴で招待客だったが、いつしか親族や主賓になり、葬儀では弔問客だったが、喪主に務めることに。仕事や会食の場でも部下として出席していたが、上司や招待客になる...年齢を重ねたことで初めて遭遇するシーンが増えますが、若い頃に身につけたマナー、そのままにしていませんか? 立場が変わることで、当然 "マナー"も変わってきます。そんなマナーの本質から実践までを集約した『知らないと恥をかく 50歳からのマナー』(ワニブックス)より、中高年が知っておきたいマナーをイラストとともにお届けします。
【前回】身内が亡くなったら... 年長者として果たすべき役割/知らないと恥をかく 50歳からのマナー(1)
身内が亡くなった直後の対応②
家族の危篤や臨終を告げられたら、誰でもショックは大きいですし、何も考えられなくなってしまうでしょう。
そんな中でも、「最期に会いたい」「看取りたい」と願う親族や友人のことを思い、危篤の報をいち早く伝えます。
親や伴侶が闘病していたら、いざというときに連絡すべき相手と連絡先のリストは、事前に作成しておきましょう。
危篤を知らせる際はまずは電話で、早朝や深夜でも、初めにお詫びをひと言添えれば、問題ありません。
訃報を伝えるタイミングは関係で変わる
「三親等までの親族」にはすぐに伝える
故人の三親等までの親族には、すぐに訃報を伝えるのが基本です。
三親等内には配偶者、親、子、孫、きょうだい、祖父母、おじ、おば、甥、姪、曾孫などが含まれます。
特に親、子、きょうだいは、たとえ今は疎遠になっていても、危篤になった時点で連絡をします。
故人の「親友」と呼べる人物にも早めに
本人が最期に会いたいと望んでいた友人、知人にも一報を。
故人の勤め先も、早めに訃報を伝える相手に含まれます。
その会社によって異なりますが、一般的には、窓口は上司や人事課になります。
キリスト教式の葬儀で送る場合、臨終前に行う儀式があるので、牧師や神父にもすぐに連絡してください。
いずれも遠方の人には早めに知らせる一方、高齢や療養中など駆けつけるのが難しい相手には、急な連絡を控えます。
葬儀日程などの情報は後日でも大丈夫
三親等外の臨終に立ち会わなかった親族にも、亡くなったという事実だけは早めに知らせましょう。
急逝だった場合は、簡潔に死因も伝えます。
最初の連絡では「葬儀の日程は改めてご連絡します」とだけ伝えて、葬儀日程が決まった時点で再度連絡をすると、先方に余計な負担をかけずに済みます。
故人の友人、知人、近隣住民、配偶者の同僚や子どもの学校の関係者などは、それぞれの代表の方に伝えた上で、必要な人へ連絡してもらいましょう。