どんな複雑な事象も力ずくで「2軸」に整理する/2軸思考

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「頭の中がごちゃごちゃで、仕事が前に進まない」「次から次へと問題が起こってスケジュールが遅延している」...こうした複雑な問題を一瞬でシンプルにしたいなら、紙に、2本の線を引いてみてください。

本書『2軸思考』で、あらゆる問題をタテとヨコの2軸で整理して考える方法を学び、最速の時間で最大の成果をあげていきましょう! 今回はその19回目です。

◇◇◇

前の記事「2軸思考するときにはエクセルでなく「手書き」で/2軸思考(18)」はこちら。

 

[ポイント 2] ノートは方眼タイプをヨコ向きに使う

2軸を書くツールとして、私は方眼ノートをヨコ向きに使っています。

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方眼ノートを使う理由は、手書きでも線がきれいに書けるから。ノートをヨコに使う理由は、人間の目がヨコについているからです。

同じ情報量をA4タテとA4ヨコで書いた場合、A4ヨコのほうが目線をほとんど動かさずに書かれた情報を読み取ることができます。結果、書きながらの思考がスムーズに進みます。

また、ヨコ向きはパワーポイントのスライドと同じ向きなので、書いた2軸をそのまま資料の下書きに使えるという利点もあります。

 

[ポイント 3] どんなに複雑でも2軸に「決める」

紙に「2本の線」を引くだけで、この世のあらゆることはシンプルに整理することができる。

そのことを人に話すと、「仕事にはいろんなことが絡み合っているから2本の線だけで整理するなんて無理なんじゃないですか?」と反論されることがあります。確かに、ビジネスの世界で起こっていることは、あらゆる事象が複雑に絡み合っています。たとえば、「仕事の作業品質」というテーマで考えただけでも、それに影響を与える要素は、
・スキル
・経験 ・モチベーション
・作業期限
・職場環境
・体調
・家庭の状況
・引き継ぎのやり方
・メンバー間の好き嫌いの相性
など、数え切れないほど挙げることができます。

あるいは「車の売上に与える要素」を考えても、
・価格
・タイプ
・燃費
・デザイン
・安全性
・性能
・居住性
・流行
・経済
・株価
・為替
・政治
など、あらゆる要素が複雑に絡み合っています。
これらの要素をひとつひとつ分析して検討していたら、いくら時間があっても足りません。

ではなぜ、どんな複雑な事象も2軸で整理できるのか。
それは、いわば力ずくで「この2つを軸にする」と決めるから。何かを捨てて、何かを選ぶ。これが、複雑な事象をシンプルにする唯一の秘訣です。この複雑→シンプルのギャップが大きければ大きいほど、成果も大きくなり、成果にたどり着くまでの時間を最短にすることができます。

 

[ポイント 4] 「とりあえずマトリクス」で考える

自分が考える目的によって、マトリクス、4象限、グラフの3タイプからフレームワークを選ぶとお伝えしました。

もし、どれにしたらいいかわからなかったり迷ったりしたら、「とりあえず」マトリクスタイプを使ってください。マトリクスタイプは、いわば情報を「羅列」したもの。データは、並べるだけでも何かが見えてきます。その結果、新たな切り口のヒントを発見できたら、4象限タイプやグラフタイプをさらに使っていけばいいのです。

 

[ポイント 5] 思考の「ベクトル(方向)」を意識する

2軸の「タイプ」と「何を軸にするか」は大切なポイントですが、それらの軸の「ベクトル」を意識することも重要です。

ベクトルとは軸の向き、つまり思考の方向です。たとえば、グラフタイプのヨコ軸であれば、基本的にベクトルは左から右となります。時間の経過やステップの経過の方向です。4象限の場合は、中心点から上下の方向と左右の方向がベクトルとなります。

なぜ軸のベクトル、つまり思考のベクトルが大切なのか。それは「効率的に考える」ためです。

会社までの通勤経路を教えてくださいと言われたら、自宅から説明を始めていつも通勤している順序通りに話を進めると思います。それが最も効率的だからです。家から駅に向かうのと同じように軸の始点と終点、そして向きを意識して、
・過去→未来/未来→過去
・小規模な店舗→大規模な店舗/都市部の店舗→郊外の店舗
・ステップ1→ステップ2→ステップ3
というように順番で考えたほうが、単に思いついた順番で考えるよりもはるかに効率的なのです。

 

次の記事「「資料には絶対に図を使う」2軸思考を習慣にするためのトレーニング/2軸思考(20)」はこちら。

木部 智之(きべ・ともゆき)

日本IBMエグゼクティブ・プロジェクト・マネジャー。横浜国立大学大学院環境情報学府工学研究科修了。2002年に日本IBMにシステム・エンジニアとして入社。入社3年目にしてプロジェクト・マネジャーを経験。その後、2006年のプロジェクトでフィリピン人メンバーと一緒に仕事をする機会を得る。2009年に役員のスタッフ職を経験し、2010年には 最大級の大規模システム開発プロジェクトにアサインされ、中国の大連への赴任も経験。日本と大連で500人以上のチームをリードしてきた。プロジェクト内で自分のチームメンバーを育成するためにビジネススキル講座を始め、そのコンテンツは社内でも評判となった。著書に『仕事が速い人は「見えないところ」で何をしているのか?』(KADOKAWA)がある。

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『2軸思考』
(木部智之/KADOKAWA)


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