「好きな曲を気持ちよく歌いたい」。そんな方のために、約20年間、歌謡音楽の講師と多くの人を指導している竹本健一さんに「基本のき」を伝授していただきます。今回お聞きしたのは「リズムの取り方」。楽しく歌うためのコツをしっかり実践して、「歌自慢」を目指しましょう!
前の記事「カラオケで実践!プロが教える「上手なマイクの使い方」(1)」はこちら。
Q テンポをきちんと取れないのですが、どうしたらいいですか?
A 音をしっかり聴いて、自分でもテンポを意識して歌いましょう
「音痴だから人前で歌うのはちょっと...」という方もいらっしゃいますが、実は"音痴"ではなく"テンポ音痴"なのだと思います。曲は音符と小節で構成されていて、息継ぎのタイミングがずれてしまうことで歌唱スピードがずれるのです。まずはカラオケだけをよく聴き、自分でカウントを取りながら息継ぎの位置を確認することから始めましょう。
カウントを取るのも、自分で行うとずれてくることが多いので、メトロノームを使用することをおすすめします。楽譜に記載されているテンポに合わせて、ハミングで練習すると、曲のカウントが取りやすいですよ。
次に心がけたいのは、発音です。
しっかり発音することで、流れで歌うのではなく、テンポが取りやすくなります。発音に必要な練習方法として、口を大きく動かす体操を私の教室でも実践しています。大きく口を開き「あえいおう」という順でゆっくり繰り返し、少しずつスピードを上げます。母音をしっかり発音することで、歌詞もより伝わりやすくなります。
そして、歌うときにはテンポを取るように意識しましょう。
これはプロの歌手の方も一緒です。
歌っている映像を見ると、足先や手の指先で取っている方を見かけます。よくある生徒さんの失敗例なのですが、テンポを取る動きが大き過ぎて、テンポが遅れてきてしまうケースです。小さくテンポを刻む程度で、挑戦してみてください!
リズムを取るクセをつけましょう!
譜面を見ながら、その曲と合わせて聴きます。その際、メトロノームでリズムを取ると正しいリズムが覚えられます。
はっきり発音するとリズムが取りやすいです
カラオケでは、歌詞を読みがちになりますが、歌詞を聴かせようと発音を意識することでリズムが取りやすくなります。
体でリズムを取りましょう! ただし動きは小さく!!
動きが大きいとリズムがずれてきます。足先や、手の指先で取るのがお薦めです。腕を振り上げるなど動きが大きくなると、テンポが遅れてしまいます。
取材・文/栗山春香