「好きな曲を気持ちよく歌いたい」。そんな方のために、約20年間、歌謡音楽の講師と多くの人を指導している竹本健一さんに「基本のき」を伝授していただきます。今回お聞きしたのは、マイクの持ち方と声の出し方。楽しく歌うためのコツをしっかり実践して、「歌自慢」を目指しましょう!
Q マイクに声が通らないのですが、どうしたら通りますか?
A 喉を正面にマイクの真上から声を通します
私の教室には20代から90代まで、幅広い生徒の方がお見えになります。大会での入賞、優勝を目指す方が多いですが、歌う機会があるのでうまく歌いたいという方もいらっしゃいます。
皆さんにはまず、歌い方の基本である「声の出し方」と、「マイクの持ち方」からお伝えしたいと思います。
よく「おなかから声を出す」と言いますが、どうやって出したらいいのか分からない方が大半だと思います。呼吸も大事ですが、まずは自然な状態でいちばん、声が大きくなるポイントを認識することと、呼吸のテンポが大切です。
「あー」と声を出しながら、アゴを上から正面、下に下げていってみます。ちょうど正面に向けるといちばん、声が大きいはずです。喉はストローのようなもので、アゴだけで上や下に動かすと喉が曲がっている状態になります。よく高音を出そうとすると上を向き、低音を出す場合は下を向く人が多いですが、これは声を出しづらくしています。
プロの歌手が歌っている様子を見ていただくと分かりやすいのですが、喉はいつも正面を向いています。顔や首の位置が変わっても、常に喉が正面を向いているのはさすがプロの歌手の方だなと思います。
そしてマイクですが、実は真上からがクリアに音を拾います。ですから持ち方が大事になってきます。口に対して真上が正面になるように持つと、しっかり音が入りますよ!
喉を正面に向けると声が大きく出ます
背筋を伸ばして、正面を見ます。カラオケの場合は画面を見るはずなので、なるべく同じ高さで練習しましょう。
●高音で歌うときアゴを上に上げるのはダメ!!
自分のキーのぎりぎりの音域で歌うと、アゴを動かしがちです。プロの歌手の動きを参考にしましょう。
●マイクの構造を知って歌いましょう♪
最近のマイクは性能がいいので、斜めや横にしても雑音が出ることは少ないです。
口にマイクの真上が来るのがベスト!
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取材・文/栗山春香