きものが屏風に!? キャシー中島さんの終活としての「きものリフォーム」

『毎日が発見』本誌で連載中のキルト作家・キャシー中島さん。今回は、キャシーさん初の「きものリフォーム」。母から譲り受けた「捨てられないけれど、もう着ることもない」きものを利用し、「屏風」と「バッグ」を紹介してもらいました。

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「これらを着た母の姿を覚えています。思い出がよみがえって懐かしいけれど、年月がたっていますから色あせていたり、ところどころ生地が傷んでいたり。いま、私が着ることはできません。娘や孫たちはサイズも違いますからなおさらです」
きものに宿った大切な思い出を、自分の暮らしに合う形に直して残したい...。そんな思いから、キャシー中島さんはこう語ります。

「"断捨離"という考え方が広まりましたよね。私もこれからは身の回りのものを整理してすっきり暮らしたいと思います。これは、終活でもあるんです」
そんな明るく前向きな終活としての「断捨離キルト」。さっそく2つの作品を見てみましょう。

 
■きものリフォーム1
きものの袖をリフォーム「思い出屏風」

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この屏風は、実際にキャシーさんがご自宅で、玄関とリビングの間仕切りとして使われているそうです。
「宅配の人が訪ねてきたときなどには目隠しとしても便利よ。静かに本を読みたいときは、屏風を立てるだけで自分のスペースを簡単に作れます。表具屋さんに相談して作ってもらいました。きものを生かして部屋を飾る方法はほかにも。柄の部分を四角く切って額に入れる...。そんな手作りなら自分でできるわね」

1905_p117_01.jpg屏風の素材は、きものの四角い袖。染められている梅や竹、菊などの縁起のいい柄を生かします。

▼表具屋さんに注文できます


横山表具店
住:新潟県長岡市宮原2-4-22 電:0258-33-2356
掛け軸や屏風、額などの修理を手がける横山表具店。きもの地を使った屏風(きもの地の裏に和紙を貼り、枠にはめる)を注文できます。価格は大きさや素材によって異なり20~30万円ほど。完成までの期間は2カ月が目安です。


 
 
■きものリフォーム2
黒い羽織の柄を生かした「トート&クラッチバッグ」

1905_p118_01.jpg1905_p119_01.jpgキャシー中島さんのご子息・手芸家の洋輔さんもきものリフォームに挑戦。渋い金色と銀色の花が染められた羽織から、二人それぞれに、違うデザインのバッグを作りました。1905_p118_02.jpg


いまと昔をつなぐ「トートバッグ」

トートバッグはキャシーさんの作品。羽織に描かれた大きな牡丹の花を中心に配し、その輪
郭を丁寧にキルティングして浮かび上がらせています。
「花の左右にモダンな洋風の布を合わせました。きものを使うからって、和の雰囲気に仕上げようと思うことはないわ。皆さんも、いまと昔をつなぐように、手持ちのきものと木綿地を自由に組み合わせてみて」

バッグの後ろ面には、色違いの牡丹の花を配置。

●トートバッグの作り方は、『毎日が発見』2019年5月号P120で説明しています。

 
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きもの柄をビーズで飾った「クラッチバッグ」

同じ黒い羽織の柄を生かして洋輔さんが作ったのは、クラッチバッグ。キャシーさんのお母
さまの羽織ですから、洋輔さんで3代目。形を変えながら、こんなふうに受け継がれていくってすてきなことですね。
「使うきものがたとえ古く傷んでいても大丈夫。バッグのような小物なら、こんなふうにきれいに残っている部分や、好きな柄だけを生かしてパッチワークすればいいんです」


1905_p119_02.jpg裏面の小さな柄はきものの背中にあった家紋。モダンな柄の木綿地と合わせてパッチワークしています。

クラッチバッグの作り方は、『毎日が発見』2019年5月号P121で説明しています。

 

 

キャシー中島(きゃしー・なかじま)さん

ハワイ・マウイ島出身、横浜育ち。明るく親しみやすいハワイアンキルトを提案&指導し、全国に多くのファンを持つ。パッチワークキルトの本場、アメリカでの評価も高い。著書多数。

 

洋輔(ようすけ)さん

幼いころから母・キャシーさんの背中を見て手作りに親しみ、刺しゅうやキルト、編み物を自然に習得。2010年からパリに留学。刺しゅうと服飾を学び、帰国後、日本を拠点に手芸家として活躍している。

この記事は『毎日が発見』2019年5月号に掲載の情報です。

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