インスタの規模はファンクラブ以上!? 67歳・さだまさしさんの「SNS活用術」/さだまさしさんインタビュー

シンガー・ソングライター、そして小説家としてご活躍のさだまさしさん。昨年、レコードデビュー45周年を迎え、5月15日に、20年ぶりのセルフカバーアルバム「新自分風土記I~望郷篇~」と「新自分風土記II~まほろば篇~」を2枚同時発表するなど、充実の日々を過ごしていらっしゃいます。今回は、45周年を経てもなお、新たな出会いを広げるSNSのお話を聞いてみました。

差し替え1468-2 (1).jpg前の記事:セルフカバーで気づいた「さだまさしの歌って、難しい」/さだまさしさんインタビュー(1)はこちら

 
67歳のインスタグラムの破壊力

―さださんのインスタグラムを拝見させていただいております。

さだ ありがとうございます。毎日やっているんですよ。

―フォロワーも増えているでしょうし、さださん自身、今までと違う広がりもあっておもしろいのでは?

さだ おもしろいですよ。全くさだまさしに興味がない人も、気軽にさだまさしが何をやっているかを見ることができますからね。始めて2年になりますが、今、3万8千人の方がフォローしてくれていて、それってファンクラブの会員より多いですからね。クヤシーって(笑)。

それもそのはず、毎日更新中のさださんのインスタグラムには、画像加工アプリでウサギ耳をつけた画像や、プロ野球選手とのキャッチボール動画などがカジュアルにアップされ、多いときではひとつの写真投稿に4,000以上のいいね、動画投稿では13,000回数以上再生されるなど、盛り上がりをみせています。

 

―親近感がわく写真や映像が多いので、楽しいです。

さだ たまにはちゃんとした写真も載せなきゃなんでしょうけど、高見沢俊彦さんと森山良子さんの3人ではしゃいでいる禁断の映像なんかも時々出していますから(笑)。

さだ 「さだまさしが日々何をしているか」というところは嘘がつけないわけですが、ゆずやレキシのような若いミュージシャンとの交流を見て、NHKの「今夜も生でさだまさし」に触れて、コンサートにも来ましたという若い子たちが増えていて、想像のさだまさしから、音楽やライブの実像のほうへと、おずおずと近づいて来てくれている実感があります。

―若い世代への入り口としてインスタグラムが効果を発揮しているんですね。

さだ 僕らの世代のミュージシャンのことって若い世代は本当に知らないから、「さだまさし知ってる」ってだけで大変なことなんですけど、一生懸命手を振ってくる若い子たちも多くて、びっくりすることもありますね。

 

女子高生ジャンヌ・ダルク現る?

ボランティア支援で実感したツイッターの力

さだまさしさんは、自身が2015年に設立した「風に立つライオン基金」の活動で、助成事業の一環として、ボランティア活動を支援されています。そこで、こんなエピソードがあったといいます。

さだ 昨年は平成30年7月豪雨(西日本豪雨)の時、岡山県・総社市(そうじゃし)の高校生の女の子と出会いました。その子は、片岡(聡一)市長に「高校生にも何かできることありますか? 自宅待機は真っ平ごめんです」とツイッターで伝えたんだけど、片岡市長は行動力のある人だから「手伝いに市役所に来てください」とすぐ返事をしたんですよ。そしたら、その子はそれを拡散して、翌朝、中高生を1000名集めてきた。まるでジャンヌ・ダルクのようですよね。片岡市長は「最初、自分の市政が悪くて、デモが来たかと思った」とおっしゃっていましたけど(笑)。

―あはは。ユーモアのある市長さんです。

さだ ほんとに。災害直後の泥かきは中高生が始めて、僕らはその後方支援ですよ。「足りないことある?」「できることある?」って聞きに行く。そろそろ落ち着いたところで「災害疲れで毛羽立っているから、歌いにきてください」となってくると、また出向くんですよ。

 

―「風に立つライオン基金」の活動では、高校生との交流もよくあるですよね。

さだ そうですね。「風に立つライオン基金」では「高校生ボランディア・アワード」<7月29日(月)・30日(火)パシフィコ横浜>を年に一度やっています。日本中からボランティア活動をしている高校生が集まって、今年は90校が参加します。

―大会はどのようなものですか?

さだ ブースを仕切って、自分たちの活動を宣伝してもらうんです。そうすると、離れた地域で同じ活動をしている高校生同士で情報交換が生まれて、議論が生まれて、手を結んだり......広がって行くんですよね。災害が起こると、僕らではすぐに対応できない炊き出しとか、その地域の子たちが駆けつけて、現場でどんどん仲間になっていくんですよ。僕らはその後方支援。さだまさしがいなくなっても機能するように組織化して、高校生に託すことができるようにがんばっているところです。

―広がりが生まれていますね。

さだ こういう子たちと触れ合っていると、いかに社会貢献が若い子たちの間で普通になっているかということにも驚くし、その行動力にもびっくりしますよ。

 

SNSへの投稿にも、人とのつながりを大事にするさださんの真髄が現れていますが、5月15日に2枚同時に発表されたさださんの20年ぶりとなるセルフカバーアルバム「新自分風土記I~望郷篇~」「新自分風土記II~まほろば篇~」にもさまざまな人々とのつながりを通し制作されているので、ぜひともチェックを。

 

取材・文/古城久美子


■CD info

sada_h1_nagasaki_0325.jpgさだまさし「新自分風土記I~望郷篇~」
故郷・長崎を舞台にした11曲をセレクトし、セルフカバー。「精霊流し」「祈り」「神の恵み~A Day of Providence~」など、長崎・浦上天主堂にてパイプオルガンや地元のコーラス隊との聖なるコラボレーションが実現。
(CD+DVD)¥4000+税、(CD)¥3000+税/ビクターエンタテインメント

 

sada_h1_nara_0325.jpgさだまさし「新自分風土記II~まほろば篇~」
根強い人気を誇る、奈良を舞台とした楽曲を中心にセレクトした11曲を収録。東大寺二月堂での「修二会」、大仏殿での「償い」、春日大社での「生生流転」、飛火野での「まほろば」など、神秘的なレコーディングが実現。
(CD+DVD)¥4000+税、(CD)¥3000+税/ビクターエンタテインメント

 
■EVENT info

「高校生ボランディア・アワード 2019」
7月29・30日パシフィコ横浜 展示ホール(Hall A)にて開催が決定


 

 

さだまさし さん

長崎市出身。シンガーソングライター、小説家。1976年ソロのシンガーとして活動を開始。「関白宣言」「北の国から」など数々のヒットを生み出す。NHK「今夜も生でさだまさし」のパーソナリティとしても人気。2015年、一般社団法人「風に立つライオン基金」を設立(2017年公益法人として認定)し、さまざまな助成事業や被災地支援運動を行なっている。5月18日埼玉・川口リリアメインホールを皮切りに全国ツアー「さだまさしコンサートツアー2019〜新自分風土記〜」がスタート。詳細は公式サイトへ。

この記事に関連する「趣味」のキーワード

PAGE TOP