『日本一「楽」を生きるお坊さんの開運説法 あの世のお力借りてみな』 (山平善清/KADOKAWA)第5回【全6回】
多くの人の悩みと向き合ってきた真言宗の僧侶・山平 善清さん。日々の中で感じたのは、真面目な人や優しい人ほど一人で頑張りすぎてしまう、ということです。山平和尚によると、そこに落とし穴があると言います。山平和尚がすすめるのは「あの世」の神様のお力をお借りして人生をどんどん開運させること。そのための方法を1冊にまとめたのが書籍『日本一「楽」を生きるお坊さんの開運説法 あの世のお力借りてみな』(KADOKAWA)です。今回はこの本の中から、具体的な悩み相談と回答内容を、説法の形で紹介します。
※本記事は山平 善清著の書籍『日本一「楽」を生きるお坊さんの開運説法 あの世のお力借りてみな』から一部抜粋・編集しました。
「我慢」は「自分を偉いと思い、他人を軽んじる心」
現代は誰もが忙しくて心に余裕がない状態だといいました。
そんな中で周囲に遠慮して、「どうせ聞いてもらえない」と言いたいことも言えず、ひたすら我慢してストレスを溜め込んでしまう人も多いですよね。
●36歳・女性・ふみかさんのお悩み
「夫と3歳の子どもがいます。夫は仕事が忙しく、家事も育児も私に任せきり。休日も釣りに出掛けることが多く、子どもの面倒はほとんど私が見ていて辛いです。自分さえ我慢すればいいと思ってやってきましたが、ストレスではち切れそうです」
「我慢」という言葉は仏教用語で「自分を偉いと思い、他人を軽んじる心」を意味しているものです。
煩悩を7種に分け「七慢(しちまん)」と説いており、我慢はこの中の1つです。
我慢するからこそ見えてくるものもあるから、ときには我慢することも大切なんだけれど、我慢しすぎるのはよくないですよね。
いつも我慢する我慢グセがつくと、自分では気づかないところでも我慢してしまうようになり、知らないうちにストレスが溜まって、心や身体にも悪い影響が出てきてしまいます。
そうならないために、まずは我慢している自分を癒してあげましょう。
我慢する人は、自分が言いたいことや、やりたいことを抑えるために、頭を使っていると思います。
「家事が辛い」というのが言いたいことなのに、頭で考えて「自分が我慢すればいい」と思っているかもしれません。
でも頭は我慢するために使うのではなくて、言いたいことを言ったり、やりたいことをやったりするために使うといいんです。
家事の負担を減らしたいならそれを実現するために、頭を使いましょう。
夫に家事を手伝ってほしいと伝えたいなら、上手に伝えるために頭を使えばいいんです。
「最近ちょっと疲れちゃったから、今週の日曜日は子どもを公園に連れていってもらえないかな」と角を立てないように言ってみるなど、工夫できます。
ただ頭ごなしに「もう我慢できない! 家事やってよ!」「釣りなんて行かずに子どもの面倒見なさいよ!」なんて言ったって夫は反発するだろうから、
言い方に工夫する必要があるんですよね。
でも、頭を使って角を立てないように頼んでみても、最初のうちは反発されたり、失敗したりするかもしれません。
そうしたらまたやり方を変えてみるといいのです。「お義母さんに子どもたちを預かってくれるように頼んでみてくれないかな」と頼むなど、さらにアイデアを考えつくでしょう。
頭を使って試行錯誤を繰り返しているうちに、状況を変えることができるようになっていきますし、自分のコミュニケーションスキルも上がっていきます。すると夫以外の人との人間関係もスムーズにいくようになって、人生だいぶ楽になるでしょう。
そもそも「自分さえ我慢すればいい」「我慢する自分は優しい」と思っている人は多いけど、それは間違いなんです。