【きものリフォーム】衣装デザイナー岡本孝子さんに教わる「単衣のきもので作る春コート」

重たい上着を脱いで、おしゃれを楽しみたくなる季節。箪笥(たんす)に眠らせたままになっているきもので、着心地の軽やかな春コートを作りませんか? 今回は衣装デザイナーの岡本孝子さんが教えてくれたのはきもの地の幅を生かした身幅ゆったりの一枚。一見シンプルですが、着るとえりを付けたように首元の布がふわっと立ち上がるデザインです。絹素材の優しい手触りも、きものを使ってこそのもの。ロールアップした七分の袖口からインナーをのぞかせ、重ね着を楽しみましょう。

この記事は月刊誌『毎日が発見』2024年3月号に掲載の情報です。

ひざ下丈&七分袖。
ロングカーディガンのように軽やかです

【きものリフォーム】衣装デザイナー岡本孝子さんに教わる「単衣のきもので作る春コート」 2403_P084-085_07.jpgひざ下丈に仕上げてスカートやパンツをのぞかせます。袖丈もあえて短めに。ボタンを閉めずに着ると、コートが春風をはらんで、Aラインの裾が緩やかに広がります。

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「若い頃に着ていたきものをほどいて作りました」着用しているのは作者・岡本さん。「春だから、明るく淡い色のきものを使いました」

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着方を想像しながら、岡本さんが描いたデザイン画。

えりは立ち上げても、寝かせても...
前身頃とえりはひと続き。布端が立ち上がって立体的です。端を三角に折って寝かせるとまた違う雰囲気に。

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大きなボタンがアクセント
左右の前身頃を合わせて、ボタンを閉めても。きものの色柄に映えるボタンを選びましょう。

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脇にはスリットを
脇にスリットを作って歩きやすく。歩むごとに裾が揺れてすてきです。

【きものリフォーム】衣装デザイナー岡本孝子さんに教わる「単衣のきもので作る春コート」 2403_P084-085_05_W500.jpgすっきりとした後ろ身頃は、きもの地を縦方向に使ってぬい合わせるだけ。

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お出かけする日も普段の日も。
自由な着方を楽しんで

思い出の詰まったきものをほどいて使うのだから、どんな服にも合う着回しできるものに...。

岡本さんはいつもそんな思いできものリフォームをしています。

春コートも然り。場面を選ばずに気軽に羽織れます。

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黒いワンピースに合わせて。胸にブローチを着ければよりエレガント。

デニムと合わせて。
たまには、ちょっとくずしたカジュアルコーデも

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インナーは普段着のハイネック、そして足元はスニーカー。コーディネートでイメージを変えれば、春に向かってきっと気持ちも明るくなります。

 

<教えてくれた人>
岡本孝子(おかもと・たかこ)さん

1937年、東京生まれ。文化服装学院デザイン科卒業。87年より劇団SCOT主宰の鈴木忠志さんとともに舞台衣装制作に携わる。現在もオペラなど多くの舞台衣装を作り、プライベートでもきものリフォームを楽しんでいる。

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