太り過ぎでわかった!「健康は節約にもつながる」/荻原博子さんインタビュー

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新刊のきっかけは急な足の痛み

――今年1月に新刊『5キロ痩せたら100万円』を出版されたばかりです。

昨年の話ですが、いすから立ち上がろうとしたら、腰から足にかけて激痛が走ったんです。

自分では元気だと思っていたから、本当にびっくりしました。

病院に行ったらなんと、太り過ぎで足に体重がかかり過ぎているということでした。

いまは痛みもなく普段通りですが、そのときの体験から、健康であることがいかに節約につながるのか、具体的なデータで考えてみたんです。

――掛け金の安い保険のからくりなどは、なかなか知り得ない情報でした。

保険は何かがあったときにお金が出るシステムだし、そもそも保険会社が損をしないようにできています。

自分に必要な方法は何かを改めて考えて、毎日を充実させるヒントにしていただけたらと思いまとめてみました。

やっぱり健康が一番ですから。

私の近年の最大乗り越え話は、体に激痛が走った後に、5kgやせたこと(笑)。

だってやせるって大変でしょう。

この年で5kgはかなり頑張りましたよ。

実は10年ぐらい前に一度、20kgやせたことがあるんです。

そのときもお医者さんに、このままだと危ないと言われて必死に頑張りましたけど、食事を制限するやせ方だったから、もう苦しくて...。

針治療で空腹を抑えるんです。

劇的にやせましたけど、結局リバウンドしちゃって。

読者の方も一緒かもしれないですが、年をとると無理できないんですよね。

食べないでやせるって無理!

結局おなかはすくでしょう(笑)。

体の負担を考え、極端なやり方はしないで、緩やかにやせる方法を今回は考えました。

で、お酒をやめたんです。

これは大きかったですね。

私の友人は皆大酒飲みで、事あるごとに集まって飲んでいたんですけど、そのなかの一人が私より先にお酒をやめて、私に言うんですよ、「お酒をやめると背中に羽が生えたように体が軽くなる。やめてみたら、分かる」と。

半信半疑で試したら、本当に夜ぐっすり眠れるんですよ。

お酒を飲まないと眠れないと思い込んでいたのですが、実際は飲まない方が睡眠が深いんですって。

飲まないと、おつまみも食べないから、結果的に夜8時以降は何も食べないんですよね。

すると朝、お腹が"ちゃんとすいている"んです。

これは10年前にリバウンドして以降、忘れていた感覚でした。

私は自分の体をどれだけ酷使していたのか反省しました。

朝から晩まで働かせていたわけですよね。

臓器が悲鳴をあげていたんだと思う。

「もうやめろー!」という叫びが私の体内に充満し、足を痛くして気付かせよう!ということだったのだなと。

いまは本当によく休んでいます、胃も腸も肝臓も。

飲んでいた頃は、のべつ幕なし食べていました。

私の臓器にとっては、とんだブラック企業です。

お酒を飲んで、夜中にチーズなんて食べた日には夜通し消化で働かないといけないでしょう。

さらに、そこに朝ごはんが入るわけですから...。

いまは玄米を中心に野菜をたくさん摂るようにして、さらに毎朝、夫と青汁を飲んでいます。

私は血圧が下がって、合っているみたい。

食の安全は他に代えられないので、野菜を中心に自然食を30年ぐらい続けています。

自然食は高いイメージがあるけれど、野菜なら根っこや皮も食べられて、費用対効果が高いんですよ。

他に気を付けているのは、お菓子を"なるべく"食べないこと。

好きだから、食べないわけにはいかないのよね(笑)。

だから"なるべく"食べない、にしています。

何事も無理は続かないですからね。

それと、我が家は犬が2匹いるので、朝6時になると起こしに来て、30分たっても起きないとパンチが飛んでくるんです。

ベッドから抜け出すのはつらいんだけど、起きて支度して犬の散歩に行くと、なんとも気持ちがいい。

それから帰ってきて、食事の準備をして、9時か10時頃に朝ごはんにします。

犬のパンチのおかげで、健康的な時間に起きられるのもありがたいです。

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「野菜だと規格外で4割、魚もサイズが不揃いなどの理由で3割も廃棄になってしまうのですが、そういう野菜や魚で作った料理を出しているお店の視察がおもしろかった。"もったいない"には、これまでのやり方や生活を見直すヒントがあります」。愛犬と一緒に。

 

荻原博子(おぎわら•ひろこ)さん

1954年、長野県生まれ。大学卒業後、経済事務所を経て独立。生活に根ざした視点から経済を解説し、家庭経済のパイオニアとして活躍。老後の資金対策として『年金だけで暮らせます』『保険ぎらい』(ともにPHP新書)も。

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『5キロ痩せたら100万円』

(荻原博子/PHP新書)

990円(税込)

メタボを改善すると、どれだけ節約になるのか。そのままにしておくと、今後どれだけリスクがあるのか。お金と健康の視点から生活習慣の改善を分かりやすく解説しています。食生活やウォーキングなど、多くの人が取り入れている日々の習慣に、ちょっとプラスできるお得な情報も。病気になってしまったときの医療費の節約についても書かれた心強い一冊。

この記事は『毎日が発見』2023年4月号に掲載の情報です。

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