きものを持っていても、タンスの奥にしまったままになっていませんか? せっかくのきものをリフォームし、洋服に生まれ変わらせて楽しみましょう。今回は、衣装デザイナーの岡本孝子さんに「ショート丈のブラウス」の作り方を教えてもらいました。
身幅ゆったり。きれいなドレープが魅力です
裾に向かって緩やかに広がるブラウス。身幅にゆとりがあるので、合わせたパンツのラインがすっきりと見えます。着用しているのは作者・岡本孝子さん。
袖付けをしないで作れます
五分袖のように見える部分は身頃の延長。袖付けをしなくても、写真のように自然に肩が落ちます。
後ろ姿もきれい
きもの地をたっぷり使っているので後ろ身頃にもドレープが。プルオーバータイプなので着脱もラク。
ブラウスはゆとりある形。
きもの地を横向きに使って身幅をたっぷりと取りました。
素材は単衣(ひとえ)の紬(つむぎ)。
「裏地がないので着心地が軽やかです。色は野山の芽吹きに似合う緑色を選びました」と岡本さん。
季節を意識した、こんなきもの選びもリフォームの楽しみです。
岡本さんのデザイン画。描きながら合わせる靴や小物のイメージを膨らませるそうです。
作ってみましょう
ブラウスはきものの袖とおくみ、えりから。
どちらもきもの地の幅をそのまま利用。
ブラウスの後ろえりぐり以外はまっすぐぬうだけです。
最初にきものをほどきましょう
材料
単衣のきもの...1枚
ぬい目をほどくと、図のような四角い布に戻ります。
ブラウスの裁ち方図
ブラウスの前・後ろ身頃は、きものの袖とおくみをぬい合わせ、横向きにしてから裁ちます。
袖は身頃の延長なので、袖布を裁つ必要はありません。
※単位はcm
※□の数字はぬい代
1.最初に、きものの袖とおくみを広げ、ぬい代1cmでぬい合わせる
↓おくみがブラウスの下になる
2.布を二つ折りして前身頃を裁つ
3.布を二つ折りして後ろ身頃を裁つ
※えりぐりは自然なカーブにする
4.見返しを裁つ
ブラウスの作り方
1.肩をぬう
2.えりぐりをぬう
3 . 脇をぬう
4 . 袖口をぬう
5 . 裾をぬう
取材・作図/飯田充代 撮影/木下大造 スタイリング/岡部久仁子 イラスト/小池百合穂