趣味で絵を描いてみたい! でも上手に描けなくて続かない...。そんな経験はありませんか? 手軽に始められる絵を趣味にできたら毎日の楽しみが増えそうですよね。そこで、テレビ番組「プレバト!!」(MBS・TBS系)でもおなじみの画家・野村重存先生にスケッチの基礎を解説していただきました。基礎編の連載2回目は、3つのりんごがモチーフです。
【基礎編】りんご
それぞれのりんごは単純に丸い形ではなく、輪郭が微妙に凸凹して案外複雑です。
自然なりんごの形を描くときのコツは、曲線で丸く描こうとせずに直線的なタッチを継ぎ足すように描きます。
明るい部分と暗い部分の濃さに差をつけて立体感を出すことも大事なポイントです。
下絵
まず下絵のように、直線的なタッチを継ぎ足したり重ねたりして徐々に輪郭を描いていきます。はじめは薄く描くのがコツです。
【下絵の使い方】
・印刷して上をなぞるように鉛筆で描きます。はじめはHBくらいの硬さの鉛筆を使い、描き進めながら順次Bや2Bの軟らかめのものを使うとよいでしょう。
・水彩絵の具などで着色して楽しめます。
鉛筆描きの手順
①次に影になって暗く見える部分を、ざっくりとしたタッチで大まかに濃く描きます。
②タッチが滑らかな濃淡の変化に見えるように、少しずつ鉛筆を重ねます。ヘタの窪みの影も描いて凸凹の形を表します。
③りんごと台が接している部分の影を描きます。この影は外側に向かって薄くぼかすように描きます。
④全体に少しずつ濃くしていき、りんごらしいごろんとした立体感と存在感を描き表していきます。
鉛筆描きのお手本
完成。
りんご表面の柄模様など細部を描き込んで完成します。
着色のお手本
●着色のコツ
明るい部分の色がなるべく濁らないように、たくさん混色せず1~2色の赤系色で描きます。逆に影の暗い色は赤系色に青系や茶系の色を混ぜて描きます。黒を使わずに影を描くときれいな仕上がりになりやすいです。