趣味で絵を描いてみたい! でも上手に描けなくて続かない...。そんな経験はありませんか? コロナ禍で家にいる時間が増えた今、手軽に始められる絵を趣味にできたら毎日の楽しみが増えそうですよね。そこで、テレビ番組「プレバト!!」(MBS・TBS系)でもおなじみの画家・野村重存先生にスケッチの基礎を解説していただきました。今回は基礎編ということで、まずは身近なレモンをモチーフにして描いてみましょう。
【基礎編】果物
一見整った形のレモンですが、よく見ると結構いびつで凸凹しています。
あまり整った形で描き過ぎると、かえって作り物のような不自然な感じになってしまうので、微妙なゆがみや凹凸をていねいに描くことがコツです。
下絵
まず上の下絵のようにレモンの輪郭を大まかに薄く描きます。
このとき曲線を使わずに直線的なタッチで刻むように描くとレモンの輪郭の微妙なゆがみや凸凹が自然な感じになります。
【下絵の使い方】
・印刷して上をなぞるように鉛筆で描きます。はじめはHBくらいの硬さの鉛筆を使い、描き進めながら順次Bや2Bの軟らかめのものを使うとよいでしょう。
・水彩絵の具や色鉛筆などで着色して楽しめます。
鉛筆描きの手順
①レモンの上半分の明るい部分と下半分の暗い部分との境目あたりに少し濃いタッチを描きます。下半分の影側に薄く鉛筆で影の暗さを描き重ねます。
②表面の凸凹を描きながら徐々に影を濃くしていき、レモン全体の立体感を表しはじめます。
③レモンが置かれている台との接点やその周りの影を描きます。台とレモンが接するわずかな部分がいちばん暗く、濃い影になります。