かぎ針で編む「細編み」(こまあみ)ってご存じですか? 毛糸編みは難しい...という人におすすめなのだそう。そこで、ニットデザイナーの岡本啓子さんに、細編みでの「ネックウォーマーの作り方」を教えていただきました。
毛糸編みは難しいと思われている方におすすめなのが、かぎ針で編む細編みです。
細編みを覚えれば、細長く編むネックウォーマーはもちろん、赤ちゃんのおくるみやニットキャップ、ショールなどいろいろな作品が編めます。
細編みが基本で、これの応用の長編み、引き抜き編みなどがすぐにできるようになります。
細編みで編んでみましょう
材料
毛糸(並太) かぎ針7号
【鎖編みで作り目を作る】
①かぎ針を持ち、毛糸を15cmぐらい残して人さし指にかける。
②毛糸を交差させて丸くし、かぎ針を入れ、糸を引き抜く。
③糸をかぎ針にかけて引き抜き、鎖編みをする。鎖編みを23目編む。
【細編みを始める】
④糸をかけて引き抜いて、立ち上がりの鎖目を作る。鎖編みの裏山にかぎ針を入れる。
⑤かぎ針に糸をかけて引き抜く。これが細編み。
⑥同じように次の鎖の裏山にかぎ針を入れて糸を引き抜き、さらに糸をかけて1目編む。同様に編み進む。
⑦1段編めた。編み終わりに糸を引くと、端が凸凹しない。裏に返して、立ち上がりの鎖目を作り、頭の鎖2本を拾い、⑤と同様に編んでいく。
【細編みが編めた!】
※「作り目」とは編み始めの基本になる目
【糸の始末】
編み終わりは、ループに糸を通して引き抜く。
毛糸針に糸を通して表に響かないように、3~4目すくって引き抜く。余分な糸は切る。
通し穴を作ってみましょう
①細編みを8目編む。
②鎖編みを7目編む。
③細編みの数を数え、8目めにかぎ針を入れる。
④かぎ針に糸をかけ、引き抜いて細編みを。端まで編んだら、返して8目編む。
⑤鎖編みのところにきたら、鎖をくるみながら細編みを編む。下から糸をかけ、さらに糸をかけて引き抜く。7目編む。
⑥細編みで端まで編む。
【穴が開いた!】
ブルーのネックウォーマー
リッチモアカウニス(2・40g)...2玉
かぎ針...10号
ヘアバンド
リッチモア東京(5・30g)...2玉
かぎ針...3号
模様を入れてみました
単色の細編みにほかの色を少し加えて、模様を作ります。
ほかの色を入れる場合は、基本色の糸を少し休んで、ほかの色糸で編み、基本色は裏で渡します。
糸を切らないで裏で渡すだけなので、簡単に模様を作ることができます。
ドットを入れてみましょう
①端から4目細編みをする。4目めを引き抜くときに糸をグレーに替える。グレーの糸は15cmぐらい残してかぎ針にかけ、引き抜く。
②グレーの糸ですくい、糸をかけて引き抜く。
③グレーの糸で2目編む。
④3目めで赤い糸をかぎ針にかけ、引き抜く。
⑤赤い糸をすくい、糸をかけて引き抜く。2目編む。3目めを引き抜くときにグレーに替える。
⑥色替えに気を付けながら、グレー3目、赤3目、グレー3目、赤4目と端まで編む。
⑦裏から見た糸を渡した状態。
⑧端まで編んだら、4目赤い糸で編み、グレーの糸で3目編む。
⑨赤い糸で3目、グレーの糸で3目。端まで編んだら返して、同様に赤、グレーで1段編む。
▼糸を渡して色を替えている。
【模様ができた!】
ドットのネックウォーマー
(赤)
カシミアラテ(111・50g)...2玉
カシミアラテ(417・50g)...1玉
かぎ針...7号
(グレー)
カシミアラテ (700・50g)...2玉
カシミアラテ(177・50g)...1玉
かぎ針...7号
【ドットの入れ方】
1.赤のネックウォーマーは5段目にドットを入れる。端から4目編んだら、青で3目。赤で3目、青で3目を繰り返し、端まで4目赤で編む。3段編んでドットを入れる。
2.赤で6段編み、7段目にドットを入れる。今度は、1目赤で編み、3目青、3目赤を繰り返し、1目赤で編む。これを3段編んでドットを入れる。
3.さらに6段編んで1と同じように編み、繰り返す。
※グレーのネックウォーマーも同様に黄色のドットを入れる。
●毛糸の太さで同じ目数でも大きさが変わります
どれも作り目は23目ですが、大きさに差が出ます。糸の太さによって、使うかぎ針の号数も変わってきます。
▼変わり糸で写真の糸は、ポンザというチュールレース糸。細編みにすると、面白い風合いになります。糸を替えて楽しんでください。
撮影/中島繁樹、木下大造 モデル/はな 作品制作/佐伯寿賀子 プロセス/松井征子 トレース/ウエイド手芸部