「いまの鳴き声はどんな意味?」「なんでいつも、ごはんをちょっとだけ残すの?」など、猫の行動にはミステリアスなところがたくさんありますよね。そこで、SNSで人気の獣医師・藤井康一さんの著書『現役獣医師が猫のホンネから不調の原因までを解説! 家ねこ大全285』(KADOKAWA)より、フードやトイレなど暮らしのコツや、不調や病気に関する医療情報など、猫についての最新情報をご紹介します。
Q.理想のトイレとは?
A.しゃがんだときにお尻がフチに当たるのはイヤ。「清潔」は基本中の基本です
設置する場所以上に、砂箱と猫砂のコンディションがトイレの好き嫌いを左右します。
まず大きさです。
砂箱は体にジャストサイズではいけません。
スプレー(マーキング行為)するときとは違って、ふつうのおしっこはしゃがんで行います。
そのとき、お尻がフチに当たってしまうのがイヤなのです。
水皿にひげが触れるのを嫌うのと似ていますね。
そのためトイレのフチに前脚をかけて排泄する猫もいます。
排泄するたびにおしっこやうんちを取り除いていますか?
猫砂を清潔に保つのは基本中の基本。
猫砂はおしっこやうんちがついた部分だけ捨てればOKですが、砂箱は週に1回ぐらい洗ってあげてください。
とくに排泄物が付着するようなサイズであれば頻繁に!
水で丸洗いして清潔に保ちましょう。
【理想的なトイレの大きさ】
- 猫が中に入って、回転できる
- 真ん中に立ってお尻を下げたときにフチにお尻が当たらない
- 頭から尾の先までぐらいの長さがある
Q.猫砂はどのくらい入れるといいの?
A.少なすぎると砂かけできなくなるのでNG。
猫砂の感触までこだわります先祖が砂漠地帯で暮らしていたことから、猫は当然、砂の上での排泄を好みます。
猫砂の感触にも敏感。
猫砂はどのくらい入れていますか?
排泄後に砂をかいて隠せないぐらい少量だとトイレを避けたり、粗相したりします。
また、猫砂が少ないと砂箱の底も汚れやすくなるので、結果的に掃除の手間もかかるでしょう。
砂粒の大きさや感触は猫の好みしだいですが、おしっこやうんちの色がわかりやすい色がベストです。
猫砂を取り替える場合は一度に交換せず、古いものを残しながら、少しずつ入れ替えてください。
猫砂にも自分の臭いがついていて、安心できる場所になっているからです。
ちなみに私の病院では猫が入院するときに数種類の猫砂をつくります。
砂のサイズを変えたり、新聞紙を細かく切って感触を変えたり、本当の砂を使ったりしています。
イラスト/柴田ケイコ
ほかにも書籍では、フードやトイレなどの「猫との暮らしのコツ」や、不調や病気に関する「医療情報」など、猫に関する285の最新情報が分かりやすく解説されていますので、興味がある方はチェックしてみてくださいね。